ハッシュタグ文化、Shazam、TikTok上のUGC……オーディションブームも後押し、アイドルの最新“推し活”事情
また、SNSでの推し活として、TikTokは新世代の推し活の特徴の1つとも言える“UGC”が生まれるのに絶好のアプリだ。UGCとは、ユーザーが自ら生成するコンテンツのこと。Twitterでも普及シートと呼ばれる推しの魅力をファン自ら存分に紹介する加工画像があるが、TikTokではショート動画での発信となるため、情報量がかなり増える。TikTokで推しの動画を作成するにあたっては、テンプレとなる動画や流行りの音源が数多くあることから、誰でも挑戦しやすく、器用に作れる環境が整っている。Twitterのハッシュタグ同様に運営が発信するダンスチャレンジ等もあるが、UGCはそれと一線を画しているように感じる。一概にUGCといっても、グループ/メンバーの名場面集や経歴紹介から、スキャンダルにあえて触れることでファンとしての強度をアピールしているような動画までもが人気だからだ。それらは普及活動というより時として自己満足で作っている印象を受けるものの、その宣伝効果は絶大で、UGCをきっかけに思わぬタイミングでアイドルがバズる可能性も十分にある。
オーディション番組やコロナ禍をきっかけにSNSが全世代に使われるようになった一方で、TikTokのように若者特有の文化も次々と生まれている。今後も、オーディション番組などのようにアイドルとファンの間で新たな関係性が生まれることで、推し活の方法も一層進化し得るだろう。