SUPER★DRAGONが語る、“決意の黒”を掲げて示すチームとしての姿勢 「学びながら言いたいことは言うことで強くなっていく」

SUPER★DRAGONが語る、“決意の黒”を掲げて示すチームとしての姿勢 「学びながら言いたいことは言うことで強くなっていく」

 SUPER★DRAGONは、90年代や00年代の香り漂うオルタナティブロック、エモやラップメタル/ニューメタルを起点にしたクロスオーバースタイルという、ボーカル&ダンスグループとしては唯一と言える輝きに慢心することなく、9人のメンバーそれぞれが個性を突き詰めチームに持ち帰り、ヒップホップ/トラップやR&B、ハウスなどさまざまな角度からその音楽的魅力を拡張してきた。そして2019年8月、明らかにネクストフェーズを示す決定的なアルバム『3rd Identity』をリリース。そこから約1年4カ月を経て、コロナ禍という未曽有の事態と向き合い、情報過多のカオスに惑わされることなく個性の純度を高め、ファンとともに未来をこじ開けると言わんばかりの、ストレートな想いに皮肉やユーモアを練り込んだメッセージをエンターテインメントに昇華したEP、『Burn It Black e.p.』を完成させた。

 とにかく今のSUPER★DRAGONは強さも優しさも、面白みも、天井知らずで上昇中。いったい何が彼らをそこまで突き動かすのか。その真意を2020年を中心にしたこれまでの歩みや、EPの全曲解説を軸に解剖する。(TAISHI IWAMI)

未来の理想像に向けた大きな礎となる作品

ーー結成5周年おめでとうございます。まずは今現在のお気持ちを聞かせていただけますか?

玲於:ありがとうございます。SUPER★DRAGONは、いちばん年上の僕が21歳で、楽と和哉は16歳と幅があるので、誰かが受験で抜けなきゃいけないとか、毎年のようにそういう時期がきます。だから、いろいろとしんどいこともあるんですけど、だからこそみんなで一緒に人生を歩んでいる感覚が強いです。

壮吾:僕も受験で抜けたことがあったんですけど、無事進学してSUPER★DRAGONに戻る日を想像することが、すごく大きなモチベーションになりました。だから、ファンの方から「スパドラに支えられています」と言ってもらえることもあるんですけど、僕自身もSUPER★DRAGONという存在やみなさんの声が支えになって、ここまで歩んでこられたので、感謝の気持ちでいっぱいです。

ーーしかし、その記念すべき年のさまざまな企画が、新型コロナウイルスのパンデミックにより頓挫してしまいました。

颯:ちょうどツアーに向けて頑張っていたところにコロナがきて、今も悔しい気持ちはあるんですけど、ずっと家にいてなかなかアクションを起こせなかった時間は、必ずしも悪いことばかりではなかったというか。そこで自分たちの5年間を振り返られたことを、今はプラスに繋げることができつつあると思います。

楽:曲を出してライブをやる。そのサイクルは当たり前にやらせてもらっていることではなく、たくさんのスタッフさんの力やファンのみなさんの支えがあってのことだと、わかっていたつもりだったんですけど、コロナによってその日々を奪われてしまったことであらためて気づくありがたみは、ほんとうに大きかったです。

颯:みんなそれぞれ、SUPER★DRAGONに対する想いは、より高まってきていると思います。

ーーそして春を越えてからは、積極的にオンラインライブを開催してきました。廃工場での『SECRET BASE』や、直近の『DRA FES 2020』は特に、配信ならではの場所を選ばないパフォーマンスの強度に、テンションが上がりました。

洸希:緊急事態宣言が開けて、今まで通りとはいかないまでも人数を限定したライブを開催する選択肢もあったんですけど、僕らは当面配信のみでやっていくことを選択したときに、どうやってファンのみなさんに楽しんでもらうか、僕ら9人だからこそできるオリジナルなパフォーマンスとは何か、たくさん考えました。そこで、結成当初からの思い出の地である廃工場でのライブや、2020年のライブ活動の締め括りであり一連の配信の一区切りとなる『DRA FES 2020』でのパフォーマンスは、ほんとうにやりきった感触はありましたし、終わってからもみんなで「激熱だったね」って、すごく前向きな話ができました。

ーー『DRA FES 2020』のMCでも、みなさんで話されていましたね。

洸希:撮り直しのきくミュージックビデオにも近い世界観に、通しのライブでチャレンジして新しい表現方法を獲得できたことは、今後にも活かしていきたいと思います。

ジャン:カメラの先にいるみなさんに伝えたい気持ちを届けるスタイルならではのパフォーマンスを意識しました。いろいろと試行錯誤したことで、今までにない迫力や遊び心が生まれましたし、そこで得た新しい感覚を、再びお客さんを会場に迎えたライブにいかせるかもしれないとか、次に繋がるアイデアの種を手に入れることができたような気がします。

ーーそんな配信ライブのなかでも、私が印象的だったのは年内最後のリリースとなるEP『Burn It Black e.p.』収録曲のパフォーマンスです。SUPER★DRAGONは、ロックを軸足に置いたクロスオーバー音楽というイメージの強かった初期から、ハウスやヒップホップなど、さまざまな音楽性を前面に打ち出していくスタイルへと進化を続けてきました。その集大成プラス、“ジャンル・SUPER★DRAGON”とも言える未来に向いたサウンドの片鱗や、みなさんが提示していくべきだと考えているであろうメッセージや価値観が見えました。

毅:5周年という大きなトピックにコロナ禍が重なってしまったこともあって、どういうEPにするかは、すごくこだわりました。まず、これは作品毎に思うことですけど、そこまでに育ててきた音楽性をさらに伸ばしていくということ。去年出した『3rd Identity』は特にそれが実現できた、音楽性の幅が大きく広がったアルバムでした。その流れを受けて、今回も引き続きストイックにやり続けた結果は出せたと自負していると同時に、未来の理想像に向けた大きな礎となる作品だと思います。

ーー“未来の理想像”とは、どのようなものですか? また、新しい挑戦を象徴してる部分はどこでしょう。

和哉:現段階での理想像は、9人みんなの意志でよりクリエイティブな発信ができるグループになること。そのうえで、新しい挑戦の象徴となると、最後に収録している「Burning in the nights」を作ったことそのものですね。今回初めてどんな曲にするか、9人全員でじっくり話し合って提案したんです。その結果、すごく感覚が研ぎ澄まされたように思います。

ジャン: 5周年という節目で、もっともっと9人の想いを曲に乗せたかったんです。最初はまずメンバーだけのLINEグループで、トラックの雰囲気について話したり、リファレンス曲を出し合ったり、どう歌いたいとかどう踊りたいとか、細かく意見を言い合ったりしたものをまとめて提出しました。その段階で、すでにプロデューサーにUTAさんの名前があがっていたので、オファーしたら受けていいただけて、すごく嬉しかったです。

ーー具体的にはどんな曲を目指したのですか?

彪馬:みんなで歩んできた5周年ということが念頭にあったので、サビを歌うボーカリストとか、ラップする誰かとか、全体の印象として特定のメンバーが目立ってしまうのではなく、9人というグループにしっかりフォーカスした、9人全員の特徴が際立つ曲にしたいと思ったんです。その気持ちをみんなに話して、ドロップを作っていただいたりしました。

毅:音楽性としては、さきほどおっしゃったように、結成当時の僕たちはエモやミクスチャーといった、いわゆるラウドロック路線でした。そこで、ほかのボーカル&ダンスユニットにはなかなかないエモーショナルな強さを出せることが特徴だったんですけど、5周年を迎えたタイミングで、そんな初期から持っていた個性をあらためて大切にしながら、2020年に鳴るダンスミュージックとしてしっかり機能する、より踊れる曲を作りたかったんです。そう考えた時に、辿り着いたのがUTAさんでした。

ーー完成した曲を聴いてどう思いましたか?

毅:じゃあどうすれば僕らのイメージした曲に近づくのか。ストリングスを入れてほしいとか、陰だけでなく陽を感じるサウンドやメロディがほしいとか、僕たちなりに浮かんだことを伝えてお任せしたんですけど、UTAさんと作らせてもらえてほんとうによかったです。

彪馬:5年を経た今だからこそ結実した曲だとも思います。もしこれが1年早かったら、僕たちのメンタルや技量的にできていたかどうか、もしかしたら勇み足だったかもしれない。これまでの積み重ねがあって、くるべくしてきたタイミングなのかもしれません。

ーーそして歌詞もまた、今までとはベクトルが異なります。

ジャン:今までは「俺たちについてこいよ」みたいな、引っ張っていく強さが前に出ていたと思います。でも今回は、“闇”という言葉も何度か出てきますけど、夜明け前に自分一人で自分の課題について深く考える時間にハマるようなニュアンスが強いんです。なぜそうなったかと言うと、コロナ禍ということもあって、みんな同じ人間だしネガティブになるときもあるよねって、素直に自分たちの弱みをサウンドに乗せることで、聴いてくれる人たちに近い距離で寄り添うことも大切だと思ったから。でも、それだけに終始するのではなくて、〈音楽で死ぬならば本望さ not control〉とか、〈コピーペーストはもう聞き飽きたさ〉といった、考えることで見えた未来への決意も入っています。過去の弱みを吐いたぶん、次は突き進んでいくぞって。

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