平手友梨奈、いま改めて考える欅坂46での存在感 『欅共和国2017』“非予定調和”の興奮

 5月29日と30日の2日間に渡って欅坂46のYouTube公式チャンネルで配信された『欅共和国2017』の観賞会を見て、改めて平手友梨奈のスター性を痛感した。欅坂46の持っていた”この先なにが起きるかわからない魅力”、そういうものを一手に担っていたメンバーだったなと身に沁みて思う。(観賞会全体についての感想は、また追って公開される記事でまとめますのでお待ち下さい!)

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 たとえば、画面に映ったときに観る者に与えるパワー、いわゆるオーラみたいなものなら彼女以外のメンバーも引けを取らないはず。そういう意味で鈴本美愉は代表的な存在だったし、次期センター候補としても期待されている小林由依も鋭い眼光には定評がある。それに今は藤吉夏鈴のような不思議な存在感を持った二期生も着々と力を付けているため、平手なき今でも”欅坂46らしさ”を感じ取れるようなパフォーマンスは十分期待できるだろう。

 しかし、ちょうどこの『欅共和国2017』の時期あたりから欅坂46のパフォーマンス全体に漂っている先の読めない何か、観ている我々をハラハラさせてくれる何か、それによる期待と不安の入り混じるなんとも言えない感情……そうした気分にさせてくれるメンバーは、いまだに彼女以外に思い付かない。一挙手一投足に注目させられて「あっ、いま笑った!」だとか「俯いてる……」だとか、細かな機微まですべてを追ってしまう不思議な力……そうした”非予定調和”な興奮を与えてくれる存在は、彼女をおいて他にいないのではないか。

 当時の記憶を掘り起こすと、そうしたある種の”心のざわつき”がライブの体験とセットになっていて、帰り道に胸のあたりがずっとざわざわしていたのを覚えている。その後の夏の全国ツアーでもそうだったが、そうした感覚は欅坂46のライブ以外ではほとんど感じたことのないものだった。

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