大根仁×ISHIYA『ちょっとの雨ならがまん』上映を機に振り返った、ハードコアパンクの黎明期

『ちょっとの雨ならがまん』が伝えるカルチャー

 イベントの最後には、会場を訪れていた飴屋法水や劇団メンバーも登壇。飴屋法水は改めて本作を観た感想として、「映像は良くも悪くも、こういう風に残るから恐ろしい。冒頭で、もう死んでしまった飼い猫が登場したときは動揺した」と、長年の時を経たことへの実感を述べた。また、安田監督も「物語や映画としてのクオリティはさておき、自分の意思とは無関係に、二本の映画にはその時代のカルチャーが動く映像で残されている。あの雰囲気を少しでも感じてもらえたら」と語り、先行上映会は幕を閉じた。

手前、飴屋法水

 『ちょっとの雨ならがまん』と『ファー・イースト・ベイビーズ』の上映は、80年代から90年代にかけて興隆した東京のアンダーグラウンドなカルチャーに触れることができる、またとない機会となりそうだ。

(取材・文=松田広宣)

■公開情報
2018年8月18日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開

『ちょっとの雨ならがまん』
監督:安田潤司
出演:GAUZE、G.I.S.M.、THE EXECUTE 、THE COMES、THE TRASH、CLAY、GASTUNK、町田町蔵、石井聰亙、サヨコ(ZELDA)、佐藤幸雄(すきすきスウィッチ)、マサミ、ほか

『ファー・イースト・ベイビーズ』
出演:石川成俊、棚橋ナッツ、上野仁、佐野秀介、和久田理人、柴崎賀宜、飴屋法水、SAKEVI(G.I.S.M.)、PANTA(頭脳警察)、石塚俊明(頭脳警察)、鈴木源一郎、キース、ショウ、ミズタニモトコ、永福町姉妹、宮崎マサヤ、友谷英孝
監督・編集:安田潤司
脚本:安田潤司、唐原理恵
撮影:諸沢利彦
照明・撮影助手:長井和久
撮影助手:青木正
録音:鈴木昭彦
録音助手:井口奈己
美術・操演・特殊メイク・ケータリング:石毛朗
美術協力・マシンオペレート:飴屋法水、石川成俊
監督補:西山洋一
制作主任:大坪草次郎

宣伝美術:佐々木暁
配給:P.P.P.project + silver gelatin
(C)2018 P.P.P.project

映画公式HP

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる