yahyel、South Penguin、Gateballers、SIX LOUNGE…フジロック注目のルーキーたち
これまで19年間のフジロックの中で、数々の新人アーティストにとってブレイクの登竜門となってきたのが「ROOKIE A GO-GO」ステージだ。
2014年出演のSuchmosや、2015年出演のD.A.N.などは独自性の高い音楽性が評価され、今年の音楽シーンを賑わせている。深夜帯の出演ではあるが、フジロックスタッフがピックアップしたニューカマーだけに、流行の先取り感覚で楽しみにしているファンも多い。本サイトでは、小野島大氏による洋楽出演者の紹介(20周年のフジロック、必見の洋楽アクトは? 小野島大が50組を徹底解説)に続き、記念すべき20回目の出演権を獲得したルーキーたちについても紹介していきたい。
7月22日
yahyel
国内よりも先にイギリス・フランスツアーを敢行し、自身の音楽に影響を与えたMETAFIVEのワンマンライブにオープニングアクトとして出演。彼らのライブを一目見た誰もが驚かされるのは、映像作家でもあるメンバー・山田健人が手掛けるVJと音楽が融合して展開するステージングだ。ボーカル池貝峻のブルース経由のスモーキーな歌唱は、彼らが目指す“国境の無い音楽”を目の前に出現させる。電子楽器による同期演奏、サンプラー、ボーカルとドラムの生音、そして映像といった音の表現力に長けた音楽集団によるアクトは必見だ。
Nao Kawamura
SuchmosやSANABAGUN.の作品にコーラスなどで参加し、R&BやJAZZをルーツに持つシンガー。ベース、ドラム、キーボード、サポートシンガーからなるバックバンドを引き連れ、トランペットのアレンジも加わる演奏に支えられながら、彼女は表情豊かに自身の声を操り、聞く人を魅了する。岩間俊樹(SANABAGUN.)をフィーチャリングしたラップの入った曲や、バラードからソウルミュージック、ファンク色の強い楽曲まで、幅広い音楽に通じる彼女の歌声が、初めて野外の大自然で披露される。
LOVE SPREAD
アメリカ・ニューヨークのブルックリンを拠点に活動するRyotaとNarumiによるエレクトロポップユニット。彼らが注目を集める理由は、ゲーム音楽とJ-POPを融合させた電子音楽という彼らの個性的な音楽ジャンルに止まらず、その独自の演奏スタイルにある。iPadや、プレイステーションのゲームコントローラー、popn musicのアーケードコントーラーを楽器として使用する独創的な演奏が、海外のライブ市場で話題を呼び、逆輸入という形で今年のJ-POPシーンに驚きを与えるに違いない。
7月23日
Gi Gi Giraffe
フロントマン山本の宅録プロジェクトとして始まった3ピースバンド。バンド編成となってからは正式な音源リリースもないまま、生演奏で名を知らしめていった実力派。それだけに先日公開した「Naked Girl」のミュージックビデオは注目を集めた。全英詞のローファイなポップは日本人離れしたセンスを感じさせ、耳の肥えたフジロックのリスナーにも歓迎されるのでは。