くるりが『TEAM ROCK』『THE WORLD IS MINE』再現ライブで展開した2015年のサウンド

くるりが『TEAM ROCK』『THE WORLD IS MINE』再現ライブで展開した2015年のサウンド

 くるりが2001年作『TEAM ROCK』と2002年作『THE WORLD IS MINE』の再現ライブを行った『NOW AND THEN vol.2』は、クラブミュージックの影響が濃かった時代に対して、くるり自身の手で落とし前をつけたライブだった。メンバーの岸田繁と佐藤征史の言動は飄々としていて、まったくそんな気負いを感じさせなかったのだが(ファンファンは産休中)。しかし、サウンドは両作のリリース当時をはるかに超えるフィジカルさに貫かれていた。

 「アルバム再現ライブといっても随所随所で好きなことをしてしまう」。これはMCでの岸田繁の言葉だが、それは約2時間があっという間に過ぎてしまった理由でもある。2015年11月16日、Zepp DiverCity TOKYOでの『NOW AND THEN vol.2』東京公演初日でのことだった。

151120_q_2.jpeg岸田繁

 開演とともに、会場に強烈なポリフォニーが流れた。ダニエレ・セペの「Elektrika Pisulina」だ。登場したメンバーは、ヴォーカルとギターの岸田繁、ベースの佐藤征史に加えて、ギターの松本大樹、キーボードの野崎泰弘、ドラムのクリフ・アーモンド、そしてコーラスの加藤哉子とアチコ。

 1曲目は「TEAM ROCK」。ところが、サウンドはいきなりファンクに変貌しており、松本大樹だけではなく岸田繁までトロンボーンを吹きだした。岸田繁は<あれから俺ら15年が経ち~>とラップをはじめる。くるりらしい波乱の幕開けだ。

 「ワンダーフォーゲル」では、原曲にあったテクノな音はそのままにしつつも、佐藤征史とクリフ・アーモンドのリズム・セクションの強靭さを実感させた。特にクリフ・アーモンドのドラムが強烈で、終盤は彼のドラムの見せ場と化していた。銅鑼が鳴らされた「GO BACK TO CHINA」でもリズム・セクションは輝いていた。

151120_q_3.jpegクリフ・アーモンド

 「トレイン・ロック・フェスティバル」では、オルガンのアメリカ南部っぽい音色に酔いしれていると、終盤ではカントリー・ロック風のセッションへと突入。「水中モーター」では、エフェクトのかかった岸田繁、加藤哉子、アチコのヴォーカルが響いた。

 「WORLD’S END SUPERNOVA」のイントロが鳴った瞬間には大歓声が起きた。「ワンダーフォーゲル」と同様にテクノな部分はそのままにしつつ、くるりはフィジカルな演奏を展開。しかし、ヴォーカルを含めたバンドの演奏はあくまでクールな手触りで、ヒートアップしない点に心密かに興奮した。「C’mon C’mon」は「WORLD’S END SUPERNOVA」からノンストップで演奏され、これもまた熱さを秘めつつも抑えた演奏を聴かせた。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる