JUDY AND MARYの記事一覧

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映画『いつかギラギラする日』の出演をきっかけに、元ジャクスン・ジョーカーの恩田快人(b)とYUKI(vo)が出会い、92年に五十嵐公太(dr)が、93年にTAKUYA(g)が加入しバンドが結成された。93年シングル「POWER OF LOVE」でデビュー。当初はYUKIのキャラクターから、ロリータ・パンクなるキャッチ・フレーズをつけられていたが、2ndアルバム『ORANGE SUNSHINE』ではメンバーそれぞれの才能が開花し、飛躍的な進歩を遂げる。カラオケでも歌えるキャッチーなメロディはそのままに、グラム・ロック/ニュー・ウェイヴ/ハード・ロックといったメンバー各々のもつ音楽性がうまく作用した、ポップなロックン・ロールを完成させたのだ。
そして96年、9枚目のシングル「そばかす」が100万枚を超えるセールスを記録し、押しも押されぬ人気バンドに成長。この頃からメインのソング・ライターが恩田からTAKUYAに移行し、彼のもつラジカルな実験精神とYUKIのイノセンスが絶妙にマッチした「くじら12号」が大ヒットを記録した。その後、長い充電期間を挟むが、00年2月に活動を再開している。同時期に初のベスト・アルバム『FRESH』もリリースされたが、射精をモチーフにしたと思われる過激なジャケットは、「売れ線のポップ・バンド」と言われることに対するアンチテーゼとも新たなスタートに向けての決意表明とも受け取ることができる。しかし、21世紀を迎えた直後に解散……。残念だ。