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シェールほどキャリアが多彩なエンターテナーもめずらしい。ソニー・ボノが彼女を発掘しプロデューサーとなり、共同プロデュースを経てついには結婚へと進展した。その間に発表したデュエットは「アイ・ガット・ユー・ベイブ」や「ビート・ゴーズ・オン」など、ポピュラーな名作となっている。成功したふたりは70年代にバラエティ・ショーを始め、ステージでお互いきついジョークを言いあって、人には「あのふたりホントにつきあってんの?(ジョー・ジャクソンが実際そう言ったそうだ)」などと訝しがられていた。案の定というべきか、その後離婚したシェールはソロ活動で着々と成功していく。『ジプシー・トランプ・アンド・シーブス』や『ハーフ・ブリード』といった作品では、イマジネーションに富んだラスヴェガス・レヴュー式の物語で、燃えるように激しく歌うヴォーカリストぶりを印象づけた。80年代には女優として活躍したが歌手としては停滞し、「テイク・ミー・ホーム」「プリズナー」などのディスコ・チューンはおもわしい結果を得ることはできなかった。しかし98年に発表した『ビリーヴ』で、再びシンガーとしての力量とチャートでの実力を発揮しはじめ、シングル「ビリーヴ」と「ストロング・イナフ」はダンスフロアでヒットを記録した。さらにクラブ・テイストでリミックスにもってこいのトラックは、新境地にチャレンジするのに年齢は関係ないということを証明した。