ceroは無邪気なポップミュージックラバーであり続ける 『e o』の隙間から問いかける“古今東西の音楽の原点”
ceroのニューアルバム『e o』には全部で11曲が収録されている。だが、厳密に言うなら、ここからは最低でもその倍……いや、5倍…
高橋幸宏、気高く飄々と極めたポップカルチャーの“粋” 最後の趣味人たる音楽家だった理由
高橋幸宏の死去のニュースから1カ月近くが経過した(ここでは敬称略とさせていただく)。まだ実感がわかないという人も、じわじわと喪失…
折坂悠太の歌はなぜ美しく生々しいのか 『オープン・バーン』東京初日公演から岡村詩野が考える歌い手の心理
血が流れている。どっしりと足元、さらに地中近くにまで重く潜み込んでいた、あのドロリとした血が、今ではどうだろう、太陽の下に飛び出…
Bialystocksの音楽とはどのようなものなのか? EP『Tide Pool』をライター3氏がレビュー
ボーカル&ギターの甫木元空とキーボートの菊池剛から成る2ピースバンド・Bialystocks。2019年、甫木元が監督・脚本・音…
戸川純、ポップアイコンとして果たしてきた使命 社会の歪みを射抜いた痛烈な批評眼と表現力
イギリスの月刊音楽誌『WIRE』の目下の最新号(454号)に戸川純のインタビュー記事がかなり大きく掲載されている。「Blow U…
田中ヤコブ×石塚淳(台風クラブ)対談、エレキギターで生み出すロマン 曲作りから録音まで“理想のサウンド美学”を語り合う
ギタリスト、ソングライター、そして東京の4人組バンド・家主のメンバーとしても活動する田中ヤコブが、10月14日に2ndアルバム『…
ダニエル・ジョンストンは素晴らしいポップヒーローだったーー岡村詩野による追悼文
「ねえ、君とはどこかで会ったことないかな? 絶対にあるよね?」 「いえ、オースティンとニューヨークであなたのライブは観たこと…
川本真琴、℃-want you!、影山朋子、河内宙夢……アーティスト仲間と育んで生まれた作品4選
溢れるほどのソングライティングセンスを持ち、ボーカリストとしても華やかさを併せ持つ川本真琴は、もちろん90年代から活動するキ…
Cornelius、「サウナ好きすぎ」に内在する“ヒューマニズム” 『Mellow Waves』との共通点を考察
2年前、Corneliusのアルバム『Mellow Waves』を聴いて、筆者はBibioの作品……わけても『A Mineral…
never young beachのライブに見た、音楽家としての振れ幅 “日常”のムード溢れたツアー最終公演
この無邪気さは能天気、オプティミズムなどでは決してない。彼らはバカ正直なまでに真面目に音楽と向き合い、音楽とじゃれあっているだけ…
アノーニ、D・ルブラン、P・サイモン……岡村詩野が選ぶ、“新たなポップ哲学”を提示した上半期5枚
今年前半、個人的にも、また広く多くのリスナーの耳にも届いた作品としてまず挙げられるのがアノーニの『ホープレスネス』だろう。アント…
音楽評論家、なぜこのタイミングでレーベル設立? 岡村詩野に訊いてみた
音楽評論家の岡村詩野氏が、レーベル<Helga Press> を設立。関西を拠点に活動するミュージシャン10組によるコンピレーシ…
PJハーヴェイ、ディラン・ルブラン、入江陽……岡村詩野が選ぶ、2016年初頭に心を震わせた5枚
去年は後半あまりこの新譜キュレーションのコーナーに登場することができなかったですが、今年はまたたくさんの新作を紹介していき…
ブルックリン・シカゴからアフリカ・アジアへーー岡村詩野がUSインディーのルーツを探る
10年以上前のこと、アニマル・コレクティヴのパンダ・ベアに初めて取材をした時、こんな話をしてくれたことを今も時々思い出す。…
タコツボ化時代に生まれた奇跡の生命体――くるり新作の音楽的背景を岡村詩野が分析
米『ローリング・ストーン』誌などに執筆していた音楽評論家、レスター・バングスは、77年当時に「僕らはエルヴィスについて同感…