『パリピ孔明』で際立つ八木莉可子の“無邪気さ” 英子と七海の関係性の変化にも注目

『パリピ孔明』で際立つ八木莉可子の無邪気さ

 三国志時代の名軍師・諸葛亮孔明(向井理)がなぜか現代の渋谷に転生し、歌手を目指す英子(上白石萌歌)の歌に惚れ、マネージャー(軍師)となり、彼女の歌を世界に広めようとする姿を描いた『パリピ孔明』(フジテレビ系)。歌が世に広まっていくためには、売り出し方だけではなく、歌そのものもどんどん磨き上げられて行く必要がある。第4話からは、英子が歌い手としてさらに成長するためのキーパーソンとして久遠七海が登場している。

 超大型フェス「サマーソニア」への出場権をかけ、1つのポストに10万いいねをつけるべく、英子はメロディーができたばかりのオリジナル曲を完成させようと、孔明に言われた通りの場所にあるレコーディングスタジオに向かう。なんとそこには世界的なアレンジャー、スティーブ・キド(長岡亮介)の姿が。孔明と賭けをしたというキドは「僕が納得できる曲ができたらタダでいい。その代わり、できなかったら君のもとを離れて、僕の軍師になってもらう」と、孔明をヘッドハンティングしたと明かす。焦る英子だったが、なんとかキドに自分の歌を聞いてもらえることに。しかし、キドから「君は、自分がないね」「君の歌から君が見えてこない」と言われてしまう。困った英子が、「不安になったときに使うように」と公明から言われていた巾着を覗くと、そこには道路使用許可証が入っていた。そこで英子は初めて路上ライブを行うことを決心する。

 そして英子は路上ライブで、七海という同世代の女性と意気投合する。七海は透明感のある歌声で、英子も「あなたの歌が聞きたい」と、一瞬でその歌唱力のとりことなっていた。演じているのは、朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK総合)で貴司(赤楚衛二)の短歌の熱烈なファンである秋月史子役を演じ、大きな話題となった八木莉可子。秋月は、基本的に大人しく内気な性格だが、貴司になら自分の短歌を見せられると遥々、貴司の営む古本屋「デラシネ」を探してやってくる行動力や「貴司の一番の理解者は自分である」という思い込みの強さなど、その心の内側に熱い情熱が感じられた。

 また、八木はNHK「夜ドラ」枠にて放送された『おとなりに銀河』で、ヒロイン・五色しおり役を好演。しおりは、少女漫画家の一郎(佐野勇斗)の元にやってきたアシスタントだったが、実は宇宙から流れ着いた流れ星の民の姫。ある日、しおりにとげのようなものが出ていることに気づいた一郎はそのとげにふれた瞬間、しおりから「とげにふれたことでふたりの婚姻関係の契りが結ばれました」と理解不能なことを告げられ、一緒に住むことになる。

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