ラモス瑠偉&山内惠介、『おむすび』にまさかの登場 永吉の裏設定を制作陣に聞く

NHK連続テレビ小説『おむすび』が現在放送中。平成元年生まれの主人公・米田結(橋本環奈)が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。
第105話では祖父・永吉(松平健)の通夜が描かれ、コメディタッチな演出、聖人(北村有起哉)と小松原良助(大鶴義丹)とのやり取り、佳代(宮崎美子)による別れの言葉など、まさに泣き笑いの1話となった。
通夜にはラモス瑠偉、山内惠介ら、永吉がホラ話のように語っていた人たちが次々に弔問。朝ドラに元サッカー選手、さらには紅白歌手が本人役で登場するという異色な展開となったが、制作統括の真鍋斎は「ラモスさんはハワイを舞台にした朝ドラ『さくら』(2002年)にレギュラー出演されていました。そのヒロインを北村有起哉さんの奥様(高野志穂)が務めていたという縁もあるんです」と語り、その人柄についてこう続ける。

「ラモスさんには現場に来ていただいてから詳細を説明しようと思っていました。ですが、ご本人は最初から俳優として臨まれていて。“お世話になった人の葬式に来た”という設定をしっかりと作られていて、そのことに僕は愛着がわきました。スポーツ選手でいらっしゃいましたが、お芝居に対してこういう向き合い方をされるんだなと感心しました」(真鍋)
一方、山内惠介は糸島出身。制作統括の宇佐川隆史は「山内さんは地元を舞台にしたドラマに出られる喜びが大きかったようで、リハーサルのときから、満面の笑みでした」と現場での様子を明かし、「なので思わず『ここは永吉さんの通夜シーンですので、もう少し神妙なところからいきましょうか』と、和やかにお話ししたりしました。山内さんは『このドラマに出たかった。永吉さんと並ぶなんてこんなに光栄なことはない』とおっしゃっていて、私たちも、山内さんのご出演の仕方として、またとない形で関わっていただけて、本当に良かったと思っています。山内さんが歌う『君といつまでも』、最高でした」と語った。

通夜で“永吉の逸話には真実があった”と明らかになる構成は、脚本を担当する根本ノンジが最初から企画していたこと。だが、弔問客のほかにも王貞治のバット、アントニオ猪木の闘魂タオル、引田天功のシルクハットなど様々な贈り物が届き、彼らが本当に永吉と関わりがあるのかは、裏設定でも謎のままなのだという。
「佳代さんがいたずら心でやったのか、はたまた誰かが送ってきただけなのか。真相は謎だけれど、『そういうことにしておきましょう』という“粋さ”ですよね。弔電に書かれた名前のアップも撮りましたが、最終的にはカットしました。というのも、それがあることで逆に嘘くさくなってしまうんです。そのため、映像では名前やサインのような具体的なものは見せないようにしました。誰が送ったのか、本当のところはわからない。そういった世界観ですので、視聴者の方それぞれの解釈に委ねたいと思います」(真鍋)





















