『カムカムエヴリバディ』五十嵐はなぜひなたとの別れを選んだのか 演出に聞くその理由

『カムカム』五十嵐の決断に込められたもの

 時代劇俳優として名を馳せるためにこの世界に飛び込み、親の援助も一切受けてこなかった五十嵐。「次こそは、次こそは」とチャンスを狙って待てども暮らせどもその「順番」が自分に回ってくることは一向になかった。そんな焦りと苛立ちを隠せない五十嵐の姿に、身に覚えのある人も少なくないだろう。

 演出の松岡自身もかつての自分と重ね合わせて五十嵐の心情を汲みながら、見どころを教えてくれた。

「目標のために何歳までにここまでいきたいというタイムリミットのようなものを自分で決めてしまい、区切りをつけてしまうことってよくあることだと思うんです。自分を奮い立たせるためにも時限爆弾を抱えながら人生を進めてしまうところって自分自身も含め思い当たるところがあるかなと。五十嵐のような俳優業だけでなく誰しもがシンパシーを感じながら見てもらえるのではないかなと思います」

 ひなたと五十嵐は本当にこれっきりになってしまうのだろうか。あまりに切ない別れに胸を押し潰されそうになりながら引き続き今後の2人を見守っていきたい。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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