三吉彩花、監督デビューを経て目指すものづくりへの思い 「女性が輝けるものにしたい」

監督デビュー果たした三吉彩花の表現の真髄

 『犬鳴村』、『Daughters』、Netflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』、10月からスタートする連続ドラマ『言霊荘』(テレビ朝日系)などの映画やドラマ、そしてモデルとしても活躍中の三吉彩花。そんな彼女が、9月17日公開の映画『MIRRORLIAR FILMS Season1』の一編『inside you』で監督デビューを果たした。ほとんどセリフが排除された同作は、三吉自身の趣味嗜好が反映されたアート系の強い作品となっている。監督という新たな肩書きを手にした三吉彩花の表現の真髄に迫る。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「長編をやる勇気はまだない」

ーー『inside you』は三吉さんにとって初の監督作になりました。もともと監督業には興味があったんですか?

三吉彩花(以下、三吉):監督業に興味があったというより、自分が演じるのとは違う方法で何かを表現してみることに興味があったんです。『MIRRORLIAR FILMS』のプロデューサーの伊藤(主税)さんは、私が主演を務めさせていただいた『Daughters』のプロデューサーでもあったので、『Daughters』の撮影時に、監督の津田(肇)さんを含め、私自身がどういう表現をすることに興味があるのかを伊藤さんと話していて。そのときのお話を覚えていただいていて、今回監督をやらせていただくことになりました。

ーー『inside you』には監督補として津田さんも参加されていますよね。

三吉:そうなんです。他のスタッフさんも『Daughters』の皆さんに集まっていただきました。津田さんには編集もやっていただきましたが、とても信頼していますし、具体的なカメラワークや色味などの技術面は、その都度皆さんが親切に教えてくださって。この作品は本当にスタッフの皆さんによって作っていただいたものなので、感謝しています。

ーー三吉さん自身は監督をする上で何か準備されたりしたんですか?

三吉:そもそもどうやって仕切っていったらいいのかもわからなかったのですが、まずは自分の中で「ここでこのカットが入って……」などとシミュレーションをして、頭の中で映像化する作業を何度もやっていました。あと、どれくらい素材が必要なのかを一回自分で映像にしてみる作業はめちゃくちゃやりました。

ーー監督業を経験すると、俳優業においても何かしらの変化が生まれそうですね。

三吉:今回は監督をやることが決まってからすぐその準備に入ったので、女優業を並行してやることが意外となかったんですけど、今回監督を経験してから、自分が役者として作品に携わったときの監督とのコミュニケーションの取り方には変化は生じた気がします。自分の意見の伝え方だったり、監督が思っていることをどう受け入れていくかは、今回の作品を経験してより考えるようになりました。

ーー脚本はオーディションで選ばれた相羽咲良さんが手がけられていますが、脚本をオーディションで選ぶのは珍しいですよね。

三吉:今回、脚本はコンペに出させていただいたんです。いくつかキーワードを出しながら、脚本を勉強されている方々に向けて募らせていただきました。実際に脚本を読ませていただきながら、何人かの方とは直接お会いして、なぜその脚本を書いたのか、日頃何を大切にしながら過ごしているかなど、その方の人柄を知れるような時間を設けていただいて。その中で、相羽(咲良)さんにお願いすることになりました。

ーー決め手はどこにあったんでしょう?

三吉:脚本は全部で20作品ぐらい読ませていただいて、他にもお会いした方はいたんですけど、相羽さんはまず何よりも言葉のチョイスがすごく繊細で。最初に脚本を読んだときに、これは実体験を書いているのか、はたまた自分の空想の世界を書いているのかーーそういうことを実際に会って聞きたいなと思ったんです。それで実際にお会いして話をしてみたら、相羽さんの感性がすごく美しく、自分とは全く違うものの捉え方で、まるで変化球のように自分の中に飛び込んできて。相羽さんは日々こういうこと考えながら生きているんだなと思ったら、その世界観を映像にしたいなと思いました。

ーー企画の都合上、時間の制約もあったと思いますが、実際に監督として作品を作っていく上でどのようなことに重きを置いていましたか?

三吉:最初から自分の中で明確にあったのは、あまりセリフを入れたくないということでした。主人公の心情を実際のセリフではなく、色や音など視覚や聴覚で表現したいと強く思っていたんです。ただ、尺に関してはこれぐらいの短い尺がちょうどいいなと思っていて。

ーー実際の尺は約12分ですよね。

三吉:そうですね。最初はもっと短かったんですけど、これだと短すぎるという話になって、そこから脚本も直しながら最終的にこの尺になりました。最初の監督作というのもあって、一番心地いい長さでしたね。

ーーこの作品の経験を機に、長編の監督だったり、脚本をご自身で書いたり、さらなる意欲は生まれましたか?

三吉:どちらも機会があればぜひ挑戦してみたいなとは思います。ただ、長編をやる勇気はちょっとまだないですね。今回撮影は2日間だったんですけど、2日かけて12分の映像を作るだけでも、本当に大変で……。編集をしているときに、映像を見過ぎてしまって自分で判断ができなくなってしまったこともあったんです。それで津田さんにぶち当たった壁について相談したら、「そういう期間はよくある。一旦何も見ない時間を作って、普通に1週間過ごしたりする」ということをおっしゃっていたので、やっぱり監督って大変な作業なんだなと思いました。あと、アーティストさんのプロモーションビデオとかにも結構興味があるので、そういうものにも今後チャレンジしてみたいですね。



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