『おかえりモネ』菅波先生が衝撃告白 「あなたのおかげは麻薬」の真意とは
百音のモヤモヤは解消したが、それでも微妙に引っかかるのは菅波が言った「あなたのおかげで助かりましたは麻薬」という一言。「チーム・サメジマ」のために医師を加える流れになって百音は菅波と連絡を取る。菅波には多忙という理由で断られてしまうが、百音はかねてから気になっていた疑問をぶつける。「気持ちいいでしょう、単純に。全ての不安や疲れが吹き飛ぶ。自分が誰かの役に立った。自分には価値がある。そう思わせてくれる。永浦さんもそう思えたから嬉しかったんでしょ?」と菅波。相変わらず突き放すような口ぶりだが、これだけでは「あなたのおかげ」がマイナスとまで言えない。
菅波は続ける。「自分は無力かもしれないと追っている人間にとって、これ以上の快楽はない。脳が言われたときの幸福を強烈に覚えてしまう。麻薬以外の何ものでもない。そして、また言われたいと突っ走ってしまう。その結果、周りが見えなくなる。行き着く先は、全部、自分のためだ。そうやって僕は、ある人の人生を奪いました」
衝撃の告白で幕を閉じた第12週。菅波が他者からの承認に心を閉ざすのは理由があるとは思っていたが、まさかこれほどとは……。菅波の中には誰かを助けたいという強い気持ちがあって、それが場面ごとにためらいや決断として外部に漏れ出す様子を私たちは目にしてきた。百音が東京で新しい一歩を踏み出し、誰かのために手ごたえを感じているこのタイミングで明かされる過去。菅波が他者との間に壁を築かざるを得なかった理由を、百音はどのように受け止めるだろうか? 菅波の言葉は百音の芽生えた自信を壊してしまう危険もある。本当の意味で2人の距離が縮まるのはここからかもしれない。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK