『おかえりモネ』菅波先生が衝撃告白 「あなたのおかげは麻薬」の真意とは

『おかえりモネ』菅波先生が衝撃告白

 『おかえりモネ』(NHK総合)は全120話の折り返し地点となる第60話で、物語の核心部分に踏み込んだ。

 第12週のタイトルは「あなたのおかげで」。百音(清原果耶)は台風の進路を伝えたことで、祖父の龍己(藤竜也)から「モネのおがげでみんな助かったよ」と感謝される。菜津(マイコ)の祖父・肇(沼田爆)がオリンピック観戦中に熱中症で倒れてしまい、偶然コインランドリーに居合わせた菅波(坂口健太郎)の処置によって事なきを得る。なにげなく百音が発した「先生のおかげで助かりました」という一言に、菅波は黙り込んでしまう。

 一方、新たに車いすマラソン選手の鮫島(菅原小春)がウェザーエキスパーツを訪れる。パラリンピックの代表選考で当日の天候を読み間違えて敗れた鮫島は、朝岡(西島秀俊)に気象情報やコンディショニングのサポートを依頼してきた。暑熱対策といえば、現在開催中の2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会でも、競歩やマラソンで出場選手の健康状態が危惧されており、タイムリーな話題として受け取った視聴者も多かったと思われる。

 朝岡が鮫島をサポートを引き受けたのは、わけがあった。学生時代に駅伝選手として「風の神」と呼ばれた朝岡は、気象情報の読みが外れて50年続いた母校のたすきを途切らせてしまった。「私のスポーツ気象へのこだわりは、23年前のリベンジを果たしたいという実に個人的な理由から生まれたものです」。朝岡の言葉を聞いて、鮫島は「朝岡さんの方が100倍きつかったやろな。大学の伝統まで潰してしまったんやもんね」と思いやる。

 朝岡が人知れず苦しんできたことは想像にかたくない。23年前のたすきの重さを覚えていて、今なおリベンジを果たそうとしている。それに対して、鮫島は「私はやってること、100%自分のためやから気楽やな」と言う。「100%自分のためなんですか?」と驚く百音に「そうや」と返す鮫島。しかし、それは自己中心的とは違う。「私が走るにはいろんな人の手を借りなあかんやろ。そやから借りた分めっちゃ感謝するし。でな、こう私が100%自分のために頑張ってることがな、巡り巡ってどっかの誰かをちょこっとだけでも元気づけてたら、それはそれで幸せやなって思うんよ」

 鮫島の考えに感銘を受けた百音は、思わず反復するほど。莉子(今田美桜)に「人の役に立ちたいとかって、結局自分のためなんじゃない?」と指摘されてから、モヤモヤしていたものが吹き飛んだ。自分のやりたいことが他人の幸せにもつながる。だったら全力で自分のことを頑張ればいい。鮫島や朝岡にはなりたいものや絶対に譲れない気持ちが明確にあって、それらを実現するために周囲に感謝しながら自分を貫いている。あらためて百音も気象予報士の仕事に打ち込もうと思ったに違いない。



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