【漫画】ゲーセンで出会った少年の正体は……? 退屈な日常にスパイスをひとつまみ『ーGET UP DROPー』

【漫画】ゲーセンで出会った少年の正体

 大人になった今でも見かけるとふらっと立ち寄りたくなる。ゲームセンターは不思議な引力を持つ場所だ。Xに投稿された漫画『ーGET UP DROPー』は、そんなゲームセンターを舞台に、日常の中に訪れる小さな奇跡を描いた作品だ。テンポ良く読み進められ、ラストにふと心が軽くなる本作の作者・村松イオリさん(@IORI_bluebird)に、制作の経緯を聞いた。(望月悠木)

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『ーGET UP DROPー』(村松イオリ)

今も昔もなんとなく身近にある懐かしい遊び場

――なぜ『ーGET UP DROPー』を制作したのですか?

村松:「新しい読切を作ろう」と考えたうえで、「スケールの大きさよりもキャラ同士の関わりをしっかり描いた作品にしたい」と思いました。そこで「ちょっと寄り道で出くわした奇跡」をテーマに、日常の中でちょっと不思議な出来事が起きた体験談的なストーリーにしようと決めました。

――だからゲームセンターという日常的な施設が舞台になったと。

村松:はい。スーパーや通りを歩いていてゲーセンを見つけるとちょっと寄りたくなり、ついつい人も宇宙人も夢中になってしまう。今回のテーマが「ちょっと寄り道で出くわした奇跡」なので、今も昔もなんとなく身近にある懐かしい遊び場であるゲーセンを舞台に選びました。

――ツカサがクレーンゲームに苦戦している宇宙人を助け、その後不審者に追われている、というストーリーでしたね。

村松:物語としてはシンプルな構成にしつつ、過去作では転の部分が物足りない印象だったので、今回は起承転結がしっかり入るよう意識しました。日常から非日常に入るまでの工程をなるべく丁寧に描くことを大切にしました。

――ツカサと宇宙人はどのように作り上げましたか?

村松:宇宙人はあまり異形感は出さず子供のような見た目、ツカサはちょっとチャラついた普通の女の子といったイメージです。一見対照的な見た目の2人ですが、ゲームで遊んでいる時は年齢性別関係なくお互い子供のように夢中になって楽しんでいて、読者も共感でき、親しみやすく、どちらも可愛いと感じられるキャラを意識しました。

――宇宙人がUFOに吸い込まれるシーンは、SF映画のような壮大さがありましたね。

村松:今回の物語の中でワンシーンだけスケールの大きさを意識したのが最後のページでした。巨大なUFOが出てくることで、日常から一瞬だけ非日常に転換する場面として、読者を驚かせるシーンの1つとして描きました。

――ツカサが人形のアホ毛に引っ掛けて取ったように、不審者のパーカーのフードに引っ掛けて掴む様子も印象的でした。

村松:宇宙人側からしたら地球人を捕まえる時も、UFOキャッチャーの感覚と同じなんだろうなと。「UFOキャッチャーを特大にしたらこんな感じなのだろう」と、宇宙人目線のクレーンゲームというイメージで描きました。

――今後の漫画制作における目標などを教えてください。

村松:現在、商業向けに取り組みつつ、自主制作のコミックにも取り組んでいます。自分の描きたい方向性、描きたいものは妥協しないよう今後も意識したいです。創作する意欲はもちろん、体力も必要となる漫画制作。自分の身体も創作意欲も大切にしながら、今後も自分が描ける漫画を多くの人に見てもらえるよう頑張りたいと思います。

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