平野啓一郎の文学サークル「文学の森」が5周年 ハン・ガン『少年が来る』回がベスト回に

「平野啓一郎の文学の森」開設5周年

 小説家・平野啓一郎がナビゲーターを務めるオンライン文学サークル「平野啓一郎の文学の森」が、2026年7月で開設5周年を迎えた。

 「文学の森」は、オシロ株式会社が提供するコミュニティ専用プラットフォーム「OSIRO」上で運営される文学サークル。世界の文学作品を一作ずつ時間をかけて深く味わい、自由に感想を語り合う場として、2021年に活動を開始した。活動の中心は平野によるライヴ配信で、2〜3か月ごとに「深める文学作品1冊」をテーマとして設定。1か月目は平野の単独配信、2か月目はゲストを招いてのトークとして、毎月配信イベントを開催している。

 5年間の活動を数字で振り返ると、配信イベントは68回開催(2026年7月時点)、ライヴ配信の延べ参加人数は6,538名、紹介作品数は30作品にのぼる。取り上げられた作品は日本、アメリカ、韓国、ロシア、フランス、ドイツ、イギリス、チェコ、ナイジェリアの9カ国におよび、ライヴ配信の総時間数は134時間、平野に寄せられた総質問数は311件となっている。

 特に参加人数が多く反響の大きかった10作品として、吉本ばなな『キッチン』、ドストエフスキー『白痴』、大江健三郎『セヴンティーン』『不意の唖』、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』、安部公房『箱男』、ハン・ガン『少年が来る』、カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』、オスカー・ワイルド『サロメ』(翻訳:平野啓一郎)、三島由紀夫『花ざかりの森・憂国』、瀬戸内寂聴『夏の終り』が挙げられている。またメンバーへのアンケート調査では、2021年11月『少年が来る』(クオン)を題材に開催された「平野啓一郎×ハン・ガンさんが『少年が来る』を語る回」が、最も心に残るベスト回として最多票を集めた。

 今後の活動として、7月から8月にかけては斎藤幸平『人新世の「黙示録」』(集英社シリーズ・コモン)を課題図書に取り上げ、8月には著者の斎藤をゲストに迎えた対談ライヴ配信を実施予定。9月から10月にはノーベル文学賞作家ウィリアム・ゴールディングの『蝿の王』新訳版(早川書房)を読み進め、作品をテーマにした文学案内を行う。

 あわせて5周年を記念し、「文学の森」を体験できる30日お試し無料クーポンの配布も開始された。会員登録時にクーポンコード「bungakunomori_5th」を入力すると、30日間無料で参加できる。利用期限は10月31日まで。

 平野は1975年愛知県蒲郡市生まれ。1999年に京都大学在学中、文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』で第120回芥川賞を受賞し、40万部のベストセラーとなった。以降『葬送』『決壊』『マチネの終わりに』『ある男』『本心』などを発表し、『マチネの終わりに』『ある男』『本心』など映像化も相次いでいる。現在はニューヨーク在住。

■平野啓一郎コメント

コロナ渦中の自宅蟄居の苦しさから始めた、オンライン読書会「文学の森」。多くの皆さんに参加していただき、感染症の不安が落ち着いてからも月に一度のペースで続けてきて、気がつけば五周年を迎えました!ここまで続けてこられたことに、深く感謝しています。ありがとうございます!

自分では数えていなかったのですが、これまでに30作品を取り上げてきたとのことで、「継続は力なり」の精神で、まずは50作、更には100冊に手が届くことを目指します。世界文学の数は膨大ですが、選りすぐりの名作を、一冊ずつじっくり丹念に読むことの意義は計り知れません。読書は、独り静かに、大してお金もかけずに楽しめ、しかも自分の人生を変えるほど大きな影響をもたらし得る、類い稀な趣味です。その喜びを誰かと分かち合う場所として、この「文学の森」が機能していることに大きな喜びを感じています。忙しくなると、どうしても読書の時間は減りがちですが、課題をみんなで共有することで、本を読み続けることが出来ます。僕なりの各作品の解釈を、毎回、惜しみなく(!)披露しています。和気藹々とした、ストレスのない雰囲気で運営していますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください。メンバーの皆さんは、これからも一緒に本を読み続けましょう!

■サークル情報
「平野啓一郎の文学の森」
ナビゲーター:平野啓一郎
料金:一般プラン 月額3,000円(税込)/学生プラン 月額1,000円(税込)
5周年記念クーポン:クーポンコード「bungakunomori_5th」入力で30日間無料
クーポン利用期限:10月31日
運営:オシロ株式会社(プラットフォーム「OSIRO」)

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