結婚できる女性とできない人の差は? 京大卒・元ホステスが教える話題書『ストロング婚活論』インタビュー

「婚活がなかなかうまくいかない」「彼氏はいるけれど結婚できそうにない」――婚活に悩める女性に贈る珠玉の恋愛本、それが『京大式ストロング婚活論』(内外出版社)である。京大出身の元ホステスであり、現在はエッセイストとして活躍中の灯諸こしき氏が、「頭を使って好きな人と結婚する方法」を伝授。巷にあふれる恋愛テクニック術やスピリチュアル本とはひと味違った一冊となっている。
この度、著者の灯諸氏と本書の担当編集のYによる対談が実現。書籍化の裏話だけでなく、婚活にまつわる様々な疑問にも答えてもらった。
■婚活している女性が興味を持つこと

――まずは灯諸こしきさん、編集Yさんからオファーを受けた時の率直なお気持ちは?
灯諸こしき(以下、灯諸):すごく嬉しかったですね。Yさんは最初から私の発信していることをよく理解してくださっていましたし、かつ、同世代の女性と初めて仕事ができることにも期待感がありました。
――Yさんは、なぜ灯諸さんに執筆を依頼したのでしょうか。
編集Y(以下Y):31歳になって婚活に悩む友人が増えてきた時に、恋愛をテーマにした本をつくってみたいと考えていました。今の世の中、仕事を真面目にやっている人ほど恋愛がないがしろになっている気がして。いつの間にか30歳を超えていて、「35歳までに出産したほうがいい」なんて声に焦って結婚相談所に入る人も増えてくる。そんな人たちにフィットする著者を探していた時、こしきさんの企画を目にしたんです。戦略的に賢く婚活をしていこうという姿勢に「この人だ!」と感じました。
――巷で言われている婚活方法とは、真逆なことが書かれていて新鮮でした。その中でも、灯諸さんが特に思いを込めたのはどの部分ですか?
灯諸:Chapter2の「あなたはどれ? 婚活世代のみんなのお悩み」です。読者の立場になり、寄り添うような書き方を心掛けました。婚活している女性って、ノウハウよりも体験談が読みたいんだと思うんですよ。きっと自分と同じ状況に陥った人の事例や考え方を知りたいはず。
Y:みんな「今の私ってどうなんだろう?」と、自分の立ち位置や状況を知りたいんですよね。
■高学歴、高収入…スペック重視は危険な理由
――本書では「スペック重視で選ぶのは危険」とも語られていました。マッチングアプリ全盛期の今、スペックで選ぶことを避けられない状況のような気がするのですが……。
灯諸:私自身も婚活終盤はマチアプを使っていて、将来を見据え、高学歴で同年代の方と知り合いました。でも、彼がもしアルバイトだったら?と考えると、噛み合わない瞬間が多々あって。それを彼の方に見抜かれて「本気で好きになれる人を探したほうがいいんじゃない?」と言われてしまったんです。スペックを愛するのではなく、もっと人間的な根本を好きになれる相手を探すべきなんですよね。
Yさん:こしきさんのその考え方に触れて、“純粋な心”に戻してもらえた感覚がありました。私もつい学歴や職業で判断してしまっていたのですが、結局好きな人と付き合わないとしんどいんですよね。「背が高い人が好き」「顔が好き」という基準で選んでもいいんだ! と勇気を貰いました。
――本気で惚れ込める人を見つけるのが大事、ということですね。本書には「初回デートはサイゼリヤ」「生絞りサワーを頼む」などのカジュアルなアプローチ法も提案されています。ほかにも実践的な方法はありますか?
灯諸:私が独身時代によく使った手なのですが、「この人イイな」と思った時に、ターゲットだけじゃなくて他の男の子も平等に誘うんです。でも、誘う回数は好きな人が一番多くする。あえて“チャラい女ムーブ”をするんです。彼の警戒心を解きつつも、他の男の子とも行くことで嫉妬させる、と。これを“ドフランク陽動作戦”と呼び実践していました(笑)。
Y:えー……私は他の男性に気があるそぶりを見せたくないって思っちゃいます。ジャブをたくさん打つ女のように思われると、噂が回りそうなのも心配です。特に社内でやるのは危険じゃないですか? 私がプライドを捨てきれていないんでしょうか……。
灯諸:Yさんはモテる側の人なんですよ、きっと! 追う恋愛をしなくても、彼氏ができたタイプでしょう? 私はモテない側の人間なので、ジャブを打って追うしかないんです(笑)。
――意外とお二人のスタンスは正反対なんですね。本書にはそのバランスも反映されています。
灯諸:Yさんはよく都会の女性会社員と集まって恋愛トークをしているので、その方々の状況や悩みを打ち合わせに持ってきてくれるんです。おかげでモテる人のリアルな悩みを吸収できました。2人で作っていたのに、10人以上のアイデアが集まったかのような本になりました。
■結婚まで至らないのは「あなたが優しすぎるから」
――本書内の対談ではYさんに彼氏ができたことも明かされました。その後、いかがですか?
Y:無事に続いております。最近指輪を見に行きました。このまま続けば来年には結婚するかもしれません。でも、私はこれまで何人かの男性とお付き合いをしてきたのですが、一度もプロポーズをされたことがなかったんです。最初の打ち合わせで、そのことをこしきさんに言ったら「Yさんが優しいからです」って返ってきたんですよね。
――確かに「意地悪な女性がプロポーズされる」と書いてありましたね。
Y:優しい人の方がいいに決まっていると思っていたので、真逆でびっくりしました。今の彼と出会った時には、この本の内容が頭に入っている状態だったので、無意識のうちにこしきさんの戦略を使っていたのかもしれないです。これまでの恋愛は良かれと思ってやっていたことが裏目に出ていたようなのですが、正しい方法を知ってからの出会いだったのでスムーズに話が進んでいる感じです。
――灯諸さんがキューピットじゃないですか!?
灯諸:私は何もしてないですよ。Yさん、結婚にあたって「優しい人」は辞めました?
Y:うーん、どうでしょう。なかなか意地悪になりきれてはいないですけど、合わせすぎる癖があったので、それは辞めました。
――結婚を視野に入れた恋愛の場合、相手の親の存在は気になってくると思うのですが。義両親との関係に悩む人も多いかと思います。そんな人にアドバイスをするとしたら?
灯諸:これは私のパターンなのですが、特にお義母さんには絶対にへりくだった態度をとりませんでした。受験者と面接官のような関係になってしまったら、会いたくなくなったり、気まずくなったりしてしまうんです。だから堂々とするようにしていました。
具体的にはお義母さんには、彼の悪いところをシェアしていましたね。「カップラーメンばかり食べてる」「この前は泥酔して道に倒れていた」など……。いわば頼りない息子の優秀な現場監督。“息子を正しい方向に導いてくれる人”という立ち位置を確立しました。
Y:参考になります!
■ブライダルチェックは事前にすべき?
――ほかにも、子どもを持つ/持たないは多くの女性が悩むテーマです。結婚前に擦り合わせておくべきでしょうか?
灯諸:私はもちろんしました。話し合ったうえで、できなければペットを飼おうって。
Y:今、私の周りではまさにブライダルチェックをするかどうかで議論が割れているんです。知っておきたいけど、結果を見て悪かったらどうするの?と……。
灯諸:結局のところ、お金と時間をかけてでも子どもを授かりたい相手なのかどうかですよ。検査の結果に悪いところがあったら、スペックの一部が欠けてしまったような感覚になるんでしょうね。人間的に好きで添い遂げたい相手なら、そうはならない。それを見極める意味でも、検査する方がいいような気がします。
――子どもの件も含め、30代と40代で婚活の仕方は変わると思いますか?
灯諸:悩みの内容は確実に変わりますよね。不妊の話はよく聞きます。私は相席系のラウンジで29歳の時に面と向かって言われましたよ。「子どもが欲しいから女の子は27歳で足切りしてる」って。
Y:27歳! 34歳かと思っていました。
灯諸:私自身がまだ30代なので、40代の婚活の正しい答えはわからないです。でも、私だったら結婚相談所に行きますね。街コンや相席ラウンジみたいな、野生のハンティングは絶対に難しくなるでしょうから。40代からは無理に街に出ず、システムの流れに入った方がやりやすいと思います。
――昨今では推し活に夢中になっていて未婚のままという方も増えていると思います。推し活と恋愛とのバランス、折り合いのつけ方があればアドバイスをお願いしたいです。
灯諸:推しに対して性的な魅力を感じているわけじゃなければ、彼氏も一緒に推すとかがいいんじゃないですかね。私は推しているキャラクターがいるんですが、夫と愛でていたら夫の方が詳しくなっていました(笑)。
Y:私の友達は逆に、男性アイドルを推していることを彼氏に隠しています。ライブ遠征を旅行と言って出掛けたりしています。
灯諸:でも、今の時代は推しもまるごと愛してくれる人は多いと思うので、2人で一緒に同じものを見るというのはアリかもしれないですよ。
■カップルで読むのは禁止!?
――では最後に、この本はどのような方に読んでもらいたいですか?
灯諸:どんな人と結婚すべきかわからなくなった人に読んで欲しいですね。私も婚活中にその悩みを持っていたので、もう一度自分の好みをふり返って考え直して欲しいな、と思います。
Y:私の周りには、彼氏はいるけどプロポーズされなくて悩んでいる人がたくさんいます。そんな人に読んで欲しいです。まさにその解決策がこの本には書いてあるので、きっと助けになると思います!
――この本を男性が手に取る際は、どう受け取って欲しいですか?
灯諸:女性の深層心理、婚活の心境や不安などが書いてあるので、気づきにはなると思います。女性の気持ちがよくわかる男性になれるはず。
Y:えっ、私は男性が読むのは禁止って思いながら作っていました(笑)。女性を深く知ることはできるかもしれないけど……。
灯諸:“生絞りサワーのテク”とかがバレちゃう!(笑) でも、この本自体は心理学的、理論的に構成されているので、男性が読んでも納得できる部分がたくさんあるかもしれません。
【おしらせ】
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— 灯諸こしき@10/7新刊『京大式ストロング婚活論』🎊 (@toumorokoshiki) September 20, 2025






















