声優・河西健吾、赤羽根健治がレクチャー LINEマンガとAMGの声優発掘アフレコオーディション開催

「LINEマンガ」とエンタメ業界のプロを育成するアミューズメントメディア総合学院とのコラボレーション企画「第2回LINEマンガ&AMGチーム対抗!声優発掘アフレコオーディション」を記念したイベントが実施された。
【画像】LINEマンガとAMGのオーディション・声優の河西健吾、赤羽根健治の当日の様子
LINEマンガとアミューズメントメディア総合学院(AMG)は、クリエイターの機会創出を目的に「第2回LINEマンガ&AMGチーム対抗!声優発掘アフレコオーディション」を開催中。本企画は「LINEマンガ」のwebtoon作品『コードネーム:バッドロー』(ストーリー:金正賢、作画:Lim lina)を題材に、声優を目指すAMG在籍の学生限定で行われるオーディション。
参加者は、AMG卒業生でもあるリーダー声優の河西健吾氏、赤羽根健治氏の2チームに所属し、課題である「早口言葉動画」「アフレコ動画」「意気込み動画」の3本をTikTokに投稿。その内容や“いいね”などの反応も含めて総合的に審査し、「グランプリ」「LINEマンガ賞」「特別賞」が決定される。受賞者特典は、グランプリ=「30万円&広告動画出演権」(2名)、LINEマンガ賞=「10万円&広告動画出演権」(2名)、特別賞=「5万円」(4名)となっている。
本オーディションの一環としてAMG入学を検討する人を対象にした動画収録見学イベントを9月27日(土)に実施。当日は、河西氏と赤羽根氏が課題である「早口言葉動画」「アフレコ動画」に挑戦。さらに、AMG在校生も両氏の前でアフレコに挑み、直接アドバイスを受ける貴重な機会となった。イベントの様子は後日、AMGのYouTubeチャンネル「声優エンタメチャンネル」にて公開予定だ。

最初の企画は『コードネーム:バッドロー』に関連した早口言葉。挑戦前、河西氏は「こうした企画に参加するのは初めてなので、楽しみながら和気あいあいとやっていけたらと思います」と、赤羽根氏は「僕も楽しみたいです。でもリーダーとして戦う以上は勝ちたい!先輩である河西さんは平和的でしたけど、僕は下剋上で勝利をつかみます!」とコメント。
先攻としてチャレンジしたのは河西氏。危なげなくクリアして余裕の表情。対する赤羽根氏は、初級編はスムーズにクリアしたものの、中級編で噛んでしまい、まさかのミスという結果に。挑戦終了後、河西氏は自身の早口言葉に対して「甘く噛んでいるところもありつつ……」と前置きし、「マイク前に立つと、プレッシャーを感じますね」と振り返り。赤羽根氏は「2つ目(中級編)をミスるところがリアルでしたね。現場でよくある『ここは噛まないだろう』というパターンの噛み方でした(笑)。意識しすぎるとよくないですね。みなさん、油断だけはしないでくださいね」とオーディション参加者へ呼びかけた。
『コードネーム:バッドロー』のシーンに合わせて、声優として身につけておきたい3つのポイントを語るというコーナでは、赤羽根氏は「チームワーク」「対応力」「自信」、河西氏は「自己分析」「継続力」「体作り」を挙げた。
赤羽根氏の声優三箇条は「(チームワークは)共演者との掛け合いや、舞台でのコミュニケーションです。現場でチームワークがあると、アフレコの際に想定以上のセリフが生まれることがあります。(対応力について)演技プランを事前に決めすぎず、柔軟に対応することが大切です。作品はひとりで作るものではないので、自分の考えが正解とは限りません。音響監督から演技に関する指示を受けることも多いため、一つのセリフに対して複数の引き出しを持っておくと良いですね。(自信について)自覚しにくい点ですが、弱気になると何事もうまくいきません。「自分はできる!」と思うことが大切です。現場でも自信のある人に仕事を任せる傾向があります。ただ、行きすぎると調子に乗っているように見えるので、その加減が難しいですね。」とコメントした。
河西氏の声優三箇条としては「(自己分析)自分の得意分野を見つけることが近道です。多くのことができるに越したことはありませんが、オーディションで受かる人を見ると『この役はこの人に任せたほうがいい』と思わせる要素を持っています。武器になるものを探すと良いですね。僕の武器のひとつとしては『関西弁』があります。(継続力)見つけた個性を継続的に磨き、より質を高めることが大事です。また、口や喉の筋肉は衰えるので、常に声を出す習慣を持つのも重要です。さらに、自分の発信が仕事につながることもあります。「◯◯が好き」と言い続けるのも良いと思います。(体作り)声優は体が資本なので、風邪は引けません。僕は筋トレをしていますが、鍛えたらケアも必要だと実感しています。喉も同じで、声をたくさん出して違和感を覚えたら、自身と喉に相性の良い食品を摂取したり病院に行ったりして早めにケアすることが大切です。」と各々が思う理由を挙げた。
最後のコーナーでは、河西氏と赤羽根氏が本オーディションの課題でもある「アフレコ動画」に挑戦。その後、AMG在籍の学生たちが実際にチャレンジするという流れに。まずは河西氏がタダイ役に挑戦。飄々とした雰囲気を見せつつ、最後にはきっちりと決めるギャップのある演技を披露した。「兄弟」と呼ぶセリフはアドリブで「ブラザー」に変更したそう。演じ終えた河西氏は「キャラクターの振れ幅があって楽しい役でした。ブラザーと呼んだのが正解かは別として、タダイなら言いそうだと思いました」と語った。

続いて赤羽根氏が主人公・バッドローを演じる。バッドローは、年老いた伝説の”キラー”が全財産を奪われ殺されるものの、若かりし姿で復活するというキャラクター。若い肉体と成熟した精神を併せ持つ難役だったが、赤羽根氏は見事に演じきり「感情の起伏が見えにくく難しいキャラクターでした。テンションは低めですが、その中でどう表現するか、自分なりの演技プランを持っていないと難しいですね」と振り返った。
学生の挑戦に入る前に、ふたりが「強キャラを演じるコツ」を解説。河西氏はタダイについて「自信しかないキャラクターです。あえてピエロを演じている部分もあると思います。それがあるから後の格好良さが引き立つ。誇張して遊んでみてもいい」と説明。赤羽根氏は「無理に声を張らず、大胆にボソッと喋ってみました。圧をかけずにコンパクトに表現すると“効く”なと」と自身の演技を振り返った。いよいよAMG在学生がタダイ役のアフレコに挑戦。

■河西氏からのアドバイス
一瞬緊張しているように見えましたが、シーンを重ねるにつれて考えていたものをマイク前に出せていました。「兄弟」をブラザーと呼んだのも重要なポイントです。僕の演技を取り入れたと思いますが、先輩が直前にやったことを真似するのは大切ですし、その場で実行する度胸も大事ですね。
■赤羽根氏からのアドバイス
ブラザーを真似したのはすごいと思いました。意外とできそうでできないことですし、本人が目の前にいる状況ではなおさらです。これからもどんどん真似してください。繰り返すうちに自分のものになっていきます。ニュアンスは変化していくので積極的に取り入れてほしいです。銃口を口に入れて喋るシーンも、河西さんがやっていたように真似してみるのもいいと思います。続いて、AMG在学生によるバッドロー役のアフレコ挑戦。
■赤羽根氏からのアドバイス
ほとんど指摘することがないくらい役にハマっていました。体格や声質も合っていると思います。僕は「脅しはこうやるものだ」のシーンでは口に物を咥えずに演じました。決めシーンなのでやらない選択をしましたが、咥えながら挑戦してみるのもありですね。バッドローはセリフが同じニュアンスになりやすいので、引き出しを多く持つことでさらに魅力的になると思います。
■河西氏からのアドバイス
補足すると、バッドローの中身は年配なので、相手に「若いけど何か違和感がある」と思わせると良いです。実年齢を意識しながら演じると、深みが出るかもしれませんね。
素晴らしい演技を見せてくれたバッドロー役とタダイ役の学生たち。河西氏と赤羽根氏に直接アドバイスを受けるというのも、非常に貴重な経験になった。「どっちが強い?アフレコバトル」の結果は、引き分けとなった。最後に、ふたりからオーディションに挑む学生へのエールが送られた。
■河西氏からのアドバイス
オーディションは何度も続けるものですし、基本的には落ちるものです。悔しさを引きずるとポテンシャルが発揮できません。外れた宝くじのような感覚で受け止めるほうが精神的に楽だと思います。これから声優を目指すみなさんは、その気持ちを持っていてください。
■赤羽根氏からのアドバイス
オーディションは受かりたい気持ちが強いでしょうが、本当に落ちることの方が多いです。その役に合う人が集まるので激戦区になるんです。僕は実力で受かったと思わず、運が良かったと考えるようにしています。かつて先輩から「今回落ちても、次に出会う役がある」と言われました。深く考えすぎず、思い切って演じてください。チャレンジ精神があれば、その役が決まらなくても「別の役が合うかも」となることもあります。
動画収録イベントはここで終了。今回バッドロー役、タダイ役としてアフレコに参加した2名と、アフレコを見学していたAMG在学中の学生1名、計3名に本日の感想を聞いた。
■バッドロー役に挑戦した学生
バッドローは感情の起伏を表現するのが難しいキャラクターなので、挑戦動画を上げるときにはもっと突き詰めていきたいです。口にものを咥えながら演じるというアドバイスもいただいたので、そうしたリアリティのある表現を勉強していきたいと思います。
■タダイ役に挑戦した学生
タダイはバッドローとは対照的に取っかかりやすい役だと感じました。見学者の前で演技を披露するのも良い経験になりましたね。「兄弟」のセリフは、事前に河西さんが「ブラザー」と呼んでいたので、その場で変更しました。
■見学していた学生
最初に河西さん、赤羽根さんの演技から始まったので、「(学生の)ふたりとも大丈夫かな……」と思いながら見ていました。でも実際はしっかり決めていて、さすがだなと感じました。河西さん、赤羽根さんからお褒めの言葉をいただいたのを見て、正直羨ましい気持ちもありました。私もふたりからのアドバイスを参考にして、女性役として課題動画を作っていきたいと思います。
■赤羽根氏と河西氏へのインタビュー
――本日はお疲れ様でした。生徒の前で演技をしてアドバイスをするという、珍しい機会でしたね。
赤羽根:現場での仕事について話すことはあまりないので、少しでも参考になればと思います。ただ、教えるというのは難しいですね。学んだことはオーディションや現場に直結するので責任が重いです(笑)。でも、人に教えることは自分のプラスにもなりますね。
河西:自分の演技に対する考えを言語化する機会はなかなかないので、良い経験になりました。学生の中には若い方もいれば、社会経験を積んで入学された方もいるので、幅広い年齢層に何を伝えるべきかを考えさせられます。
――AMG在籍時代で印象に残っていることはありますか。
赤羽根:僕は声優業界をほとんど知らないままAMGへ入ったので、どのレッスンも新鮮でした。マイク前の仕事だけじゃないんだな、と実感しましたね。
河西:ダンスやラジオといった仕事も学びました。
赤羽根:AMGで特に印象に残っているレッスンは「感情メソッド」です。感情を解放するために、ハンカチ落としや氷鬼のような、子どものころに遊んだことを実際にやるんですよ。
――おふたりが考える、AMGならではの強みは何でしょう。
河西:AMGは在籍中に現場へ出られるインターンシップ制度が特色ですね。在籍当時、お芝居の先生がやられている劇団に出演させていただいたんです。2ヶ月ほど稽古に通い本番を演じましたけど、とても良い経験でした。学校で基礎を学びつつ現場にも立ち、イレギュラーな事柄にどう対応するのか、多くのことを吸収できると思います。
赤羽根:「現場は怖いところなんだ」と早めに教えていただけるのもありがたいです。たとえば、マイク前で台本をめくるとペーパーノイズが出やすいので、その対処を考えるとか。あとは飲み会にもよく連れて行っていただいて、新人がどう立ち回るのが良いかを教わりました。
――今回はAMG入学を検討する見学者も多く来ていました。おふたりのアフレコを見て、入学を決めた方もいるかもしれませんね。
赤羽根:養成所や専門学校を選ぶのは人生の大きな決断のひとつです。正直に言うと「絶対にこの事務所に入りたい」という方は、その事務所直属の養成所に行くべきです。でも「どこの事務所でもいいからプロになりたい」という方には、AMGが合うと思います。最終的に複数の事務所のオーディションを受けられるのは、専門学校の強みですから。
河西:入学後の話になりますが、どうしても夢と現実の差は出てきます。そのときに「ちょっと思い描いていた世界と違うな」と感じたら、早めに方向転換するのも勇気だと思います。身近に相談できる人がいるなら、よく話して自分で選択してほしいですね。
――入学を決めた方にアドバイスを送るとしたら。
赤羽根:入学して続けていくなら、お芝居はもちろん、さまざまな経験をしてほしいです。たとえばアルバイトをたくさんやってみるとか。すべての経験がお芝居につながりますし、無駄にはなりません。それと、僕も苦労した部分ですが、人とのコミュニケーションを積極的に取る努力をしてほしいですね。この世界は、芝居が上手いだけで仕事をもらえるわけではないんです。「この人に任せたい」と思わせるのが大切です。コミュニケーション力があれば、業界に入ったときに動きやすいかも。
河西:僕は「エンタメっていいな、楽しそうだな」と思ってこの世界に入りました。だから最初に感じた「好き」や「楽しそう」という気持ちを持ち続けてほしいです。その気持ちがあれば、苦しい時期や大変なことも乗り越えるきっかけになります。僕も大変な時期はありましたが、「好き」という気持ちは忘れませんでした。その心を大切に頑張ってほしいですね。
■オーディション詳細URL
https://manga.line.me/lp/event/amglm_webtoonaudition2025
■2025年度入学生向けパンフレットお申し込みフォーム
https://www.school-go.info/dcpfmi/amgakuin/form.php?fno=1&fsno=1&openExternalBrowser=1&nsdqr=431&nsdsc=f344wn5&openExternalBrowser=1
<学院概要>
学校名:アミューズメントメディア総合学院
所在地:<本館>〒150-0011 東京都渋谷区東2-29-8
代表者:理事長 吉田 東吾/学院長 永森 裕二
創立:1994年
姉妹校:大阪アミューズメントメディア専門学校(大阪市淀川区西中島3-12-19)
学科 :CG学科、アニメーション学科、キャラクターデザイン学科、声優学科
URL:
<東京校> https://www.amgakuin.co.jp
<大阪校> https://www.amg.ac.jp



























