モデル・kazumi『わたしの週末ソウル』の過ごし方「大人も楽しめるソウル旅の魅力を詰め込みました」

ナチュラルながら大人かわいい着こなしに定評があり、女性誌や広告、CMなどで活躍するモデルのkazumi。ファッションだけでなく、ライフスタイルの提案でも共感を集める彼女が、自ら足を運んだ韓国・ソウルのおすすめスポットを紹介するガイドブック『わたしの週末ソウル』(宝島社)を8月27日に出版した。

食、ファッション、器・雑貨、美容、カルチャーといったテーマで、kazumiならではの視点で厳選したホットスポットやトレンド情報を収録。さらに、『リンネル』の連載「kazumiが学ぶ、ときめきの韓国」の内容も再編集して収録されている。韓国初心者もリピーターにも新たな発見がある、旅のおともにぴったりの一冊だ。
今回のインタビューでは、本書の制作背景に加え、月1ペースで渡韓する彼女ならではのソウル旅の楽しみ方についても語ってもらった。
24時間でサクッと楽しめるのがソウル旅の魅力!
――『わたしの週末ソウル』を出版することになった経緯を教えてください。
kazumi:「韓国のガイドブックを作りたいな」と思っていたんです。『リンネル』で連載していた「kazumiが学ぶ、ときめきの韓国」がちょうど1周年を迎えたタイミングで、周りの方のご協力もあって編集部にご相談して企画が動き出しました。前半はほとんど撮り下ろしで、韓国に1週間滞在して取材と撮影をしてきました。
――普段、韓国の情報はどうやって集めていますか?
kazumi:以前、友だちが韓国に住んでいたのでその子に聞いたり、連載の頃からお世話になっているコーディネーターさんに相談したりしています。もちろん、YouTubeやSNSもよく見ますね。ただ、韓国って身近な国なぶん、情報が多すぎて「どこが本当におすすめなんだろう?」って迷っちゃうこともあって。そうした情報の多さに迷う経験が、この本を作るきっかけになりました。
――タイトルの「週末ソウル」に込めた思いを教えてください。
kazumi:東京から大阪や福岡に行くような感覚で、ふらっとソウルに行ってもらえたらいいなと思って、このタイトルにしました。いろいろ案を出し合って、みんなで考えましたね。
――「弾丸24時間帰国」というページに、スケジュール別のモデルコースが載っていますよね。24時間でも楽しめるんだ! と驚きました。
kazumi:制作中に取材を受けたときに、「一泊二日で行けたらいいですね」とか「子どもがいるから短い時間で行けると助かります」という声をいただいたんです。それなら24時間コースを作れば、忙しい方でももっと気軽に行けるんじゃないかなと。そこで、自分で韓国に行って、実際に動いて検証してみました。その結果を「弾丸24時間帰国」としてまとめています。
――実際に検証もされたんですね。
kazumi:空港からシャトルバスに乗るとどれくらい時間がかかるか、無理なく回れるかを確認してきました。スケジュールはかなりタイトですが、24時間でも十分に満喫できるプランになったと思います。もちろん、途中を省いたり、自由にアレンジしていただいたりして大丈夫。参考例として見ていただけたら嬉しいです!
――金曜の夜に出発して、日曜は休めるスケジュールなのも魅力的ですね。
kazumi:そうなんですよ。深夜便を使えば仕事終わりに出発して、土曜の朝には韓国に着いてそのまま遊べるんです。夜に帰ってくれば、日曜はのんびり過ごせる。短いけれど、しっかりリフレッシュできる旅になると思います。
訪れるたびに新しい顔を見せてくれる
――kazumiさんが韓国に興味を持たれたきっかけは、韓国ドラマだったとか。
kazumi:同じような方も多いと思うんですが、コロナ禍でお家時間が増えたときに『愛の不時着』を観て、そこから一気にハマってしまって(笑)。韓国ドラマを熱心に観るようになって、推しの俳優さんもできて、ファンミーティングにも行くようになりました。気づけば韓国にも頻繁に行くようになり、いまは月に1回は訪れていますね。
――初めてソウルを訪れたのは、コロナ禍より前ですか?
kazumi:大学を卒業してすぐなので、10年以上前ですね。「少女時代」や「BIGBANG」が大人気だった第2次韓流ブームの頃にも何度か行きました。その後もたびたび訪れていたんですが、本格的にハマったのはコロナ禍以降です。
――kazumiさんが考えるソウル旅の魅力とは?
kazumi:半年行かないだけでトレンドが入れ替わったり、新しいお店が次々できたりして、まるで別の街になっていることです。そのスピード感がすごく面白くて、つい通ってしまいますね。一方で、長く愛される定番のお店もたくさんあって。この本では新しい場所と昔からある場所、両方を紹介するようにしました。
――ファッションやメイクの流行も移り変わりが早いのでしょうか。
kazumi:早いですね。少し前までは、韓国ファッションって「若い子向け」な印象が強くて、大人世代には取り入れにくいかなと思っていたんです。でも最近は、大人でも着やすいブランドが増えてきました。日本で買うよりリーズナブルなことも多いし、トレンドも押さえつつ、ベーシックなカラー展開も豊富。「大人も楽しめる韓国ファッション」が、すごく増えてきたと感じています。
渡韓に慣れたからこその失敗
――月1ペースで韓国に行かれているとのことですが、旅行するときに心がけていることはありますか?
kazumi:「ここだけは行きたい!」という場所を1、2か所決めて、そこを起点に周辺を攻めていくようにしています。ほかのリゾート地ならノープランでも楽しめると思うんですけど、韓国はトレンドの移り変わりが早いし、お店の密集度もエリアによって全然違うので。効率よく回るために、下調べは欠かせません。
――旅支度で必ず持っていくものはありますか?
kazumi:韓国に限らずですが、カラビナフックはマストです。100円ショップなどに売っているシンプルなもので、バッグに付けてキャップや小物を引っかけておくんです。私、よく物をなくすので(笑)。かさばらないし、ホテルの部屋でも、荷物が増えたときにも便利なんですよ。ほかには、濡れマスクやめぐリズム、寒い時期はよもぎ温座パットも。私はスケジュールをタイトに詰め込みがちなので、移動の合間にしっかり休んで、体力を温存することを心がけています。
――最近の渡韓で、印象的な出来事はありましたか?
kazumi:先日も仕事で韓国に行っていたんですが、初めて帰りの飛行機に乗り遅れそうになりました。金曜の夜便だったんですが、韓国も“花金”文化があって、夕方の道がとにかく大渋滞。普段なら30分で着く道が「今日は1時間半以上かかりますよ」ってタクシーの運転手さんに言われて、真っ青になりました。
――それは焦りますね……。どうされたんですか?
kazumi:運転手さんがとても親切で、途中の駅まで送ってくれて「ここからなら空港まで電車一本で行けるよ」と教えてくださったんです。そのまま地下鉄に飛び乗って空港へ。着いたときにはもう出発時刻だったんですが、運よく20分遅延していて、ギリギリ滑り込めました。慣れてくるとつい油断してしまいますが、特に金曜の夕方や連休前は、移動時間を多めに見積もるのがおすすめです。
写真の先の世界を、ぜひ現地で体験してほしい
――私はソウルに行ったことがないんですが、初心者に向けて「こう回るといいよ」といったアドバイスはありますか?
kazumi:東大門とか聖水とか、エリアをひとつに絞るといいと思います。というのも、エリア同士がけっこう離れていて、移動に時間がかかってしまうんです。車も渋滞しやすいので、意外と回りきれなかったりして。「この日はこのエリア」って決めて動いたほうが、効率よく楽しめると思います。この本の後半にはエリア別のマップも載せているので、ぜひ参考にしてみてください!
――なるほど、欲張らないことが大切なんですね。では、この本を読まれた方に、ソウル旅の楽しみ方をお伝えするなら?
kazumi:いまは、色々な情報が簡単に見られますよね。動画やSNSや本を観ているだけで、行った気分になれることもあると思います。でも、この本には、あえて説明的な写真を載せていないんです。「この先には何があるんだろう?」って、写真の先の世界を想像しながら、現地で体験していただきたいと思っています。それが、この本の裏テーマでもありますね。
――確かに、写真で見たものを確かめに行く旅って、あまり印象に残らないですよね。では最後に、今後韓国で挑戦してみたいことがあれば教えてください。
kazumi:できれば、韓国でも何か仕事ができたら嬉しいです。先日も仕事で韓国に行きましたが、日本とはやり方が違って、とても新鮮でした。あとは、語学をもう少し頑張りたいです。買い物くらいなら困らないけど、仕事をするにはまだ厳しい。もっと韓国語を学んで、チャンスにつなげられたらいいなと思っています。
▪️書籍情報
『わたしの週末ソウル』
著者:kazumi
出版社:宝島社
発売日:2025年8月27日






























