『鬼滅の刃』海外でも快進撃! 中国から香港へのツアー増大、台湾では「リアル冨岡義勇」が……?

7月18日に公開された劇場版『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』は、アメリカでの上映が9月12日に控える中、現地大手チケット販売サイト「Fandango(ファンダンゴ)」で前売り券が販売開始されると、アニメ映画として史上最高の初日前売り記録を達成したことが明らかとなった。過去の『鬼滅の刃 無限列車編』(2021年アメリカ公開)や『呪術廻戦0』(2022年アメリカ公開)を上回る初動セールスは、アニメファンの熱量を如実に示している。
一方、すでに公開が始まっているアジア地域でも公開直後から記録的な動員を見せている。
韓国では8月22日から公開が始まり、前売りは最終的に90万枚に達したとの報道も。また、封切り5日目には累計観客数が200万人に到達。これは『ゾンビ娘』『ミッキー17』『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』を上回る速さで、前作『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』超えとなることも予想されている。大手シネコンでは1日に数十回の上映が組まれ、日本語音声・韓国語字幕版が主流約7割、吹き替え版が3割ほどだとか。主人公・炭治郎の耳飾りが旭日旗のデザインに似ているとして波紋が広がったこともあったが、韓国の劇場版とNetflix版では、炭治郎の耳飾りが太陽ではなく山の上に月が浮かぶデザインに修正されるなど、細部の設定も話題となっている。
フィリピンでは8月20日から上映が開始され、初日興行収入は約1億3000万円を記録し、過去の日本アニメ映画オープニング記録を大幅に更新している。劇場は若い観客で溢れ、SNSでは「上映終了時には拍手が起こる」という通常ならありえない盛り上がりを見せたとの報告も聞かれた。
台湾も好調で、興行収入は約24億4000万円を突破し、『THE FIRST SLAM DUNK』を抜いて日本映画では第2位に。1位は『鬼滅の刃 無限列車編』でその差は縮まりつつある。また、台湾では劇中で人気の水柱・冨岡義勇と結びつけられる「富岡消防隊」も話題に。中国語で「義勇=ボランティア」を指すといい、冨岡が水柱であることと、実際にボランティアとして消防活動をする「富岡消防隊」が結びつけられ、SNS上で「リアル冨岡義勇」として注目を浴びているそうだ。
香港に目を向けると、中国での上映可否が不透明な状況であるため、本土のファンにとって貴重な鑑賞スポットに。旅行会社はこの動きを商機と捉え、公開初日にIMAX鑑賞ツアーを企画し、広東省などから直通バスで訪れたファンを貸切上映に案内。初日の反響を受け、同社は追加ツアーの実施を発表するなど、今後も中国からの香港ツアーが激増しそうな勢いとなっている。
マレーシアでは一部の映画館で限定ポップコーンバケツが発売されているという。このバケットは単なるポップコーン容器ではなく、「無限城」をイメージしたLED蓋付きで、光が内部で反射し合い奥行きのある無限の空間を映し出す。劇中の舞台である無限城の雰囲気を体感できる幻想的な演出装置であり、四角い缶の側面には炭治郎、善逸、伊之助、義勇といった主要キャラクターが配置され、『鬼滅の刃』の世界観を“無限に”楽しめる仕様となっている。このアイテムは数量限定ということで、ファンにとって見逃せないコレクションアイテムとなっているようだ。
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ベトナムでは劇場に訪れる観客がキャラクターのコスプレをして鑑賞することがトレンド化しており、初日から数万人が列を作る光景がSNSで話題となった。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は日本で公開38日間で観客動員1982万5555人、興行収入280億8769万4600円を記録。これにより1997年公開『タイタニック』の277.7億円を抜き去り、国内歴代興収ランキング3位へと躍り出た。アジア各地で興行的な成功を収め、米国でも火がつけば「国民的アニメ」から「世界的アニメ」へ飛躍していきそうだ。























