【漫画でわかる】「英語をスラスラ話せる人」は何をしてる? “わかる”が“話せる”に変わる仕組みとは?

定着のカギは英語に出会う経験

 本書の著者である川﨑あゆみ氏は、人が第二言語を習得するメカニズムを研究する「第二言語習得論」の専門家。「英語を英語のまま理解する回路=じぶん英語」の形成を重視する。そのためには、何度も同じ単語や表現に「出会う」経験が不可欠だ。

 また、本書では「明示的(意識的)な学び」と「暗示的(無意識的)な学び」のバランスも重要だという。単語や文法の勉強だけに偏るのではなく、やさしい英語を大量にインプットしていく中で、「気づき」と「楽しさ」を得ながら自然と英語力を伸ばす。学びのストレスを減らしながら、確かな土台を築くアプローチがここにはある。

 漫画にも登場する「make」という単語。何度も何度も実際の会話や使用例に触れるうちに、ただの意味記憶だった「make」が「文脈の中で自然に使える語彙」へと変化していく。「英単語に7回出会うと記憶に定着する」といった研究もあり、本書ではこうした「多読・多聴による無意識的な学び」が英語定着のカギだと説かれている。

 漫画の主人公は『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』を実践することで、毎日少しずつ「じぶん英語」を育ててきたことで自信を持って英語で会話をするシーンが描かれる。

 「話せるようになりたい」と願う多くの人にとって、本書が示す学習法は、英語が自然に“出てくる”ための確かな指針となる。語彙を“覚える”のではなく“出会う”、文法を“暗記する”のではなく“気づく”。そうした経験の積み重ねこそが、「英語を使いこなす」近道となる。

【漫画でわかる】「英語をスラスラ話せる人」は何をしてる? 英会話が日本語みたいに出てくる正しい学習法

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