【漫画】エッセイ漫画 = 牛丼、その心は? 漫画を料理に喩えるSNS漫画がおもしろい

言いたいオチがあった?
――今回『エッセイ漫画は牛丼だった』を制作した経緯を教えてください。
さーか:以前から個人的に「SNSのエッセイ漫画より商業誌の漫画のほうが絶対おもしろい」と思っていたのですが、実際はどちらにも人気漫画がありますよね?
――SNSに投稿されるエッセイ漫画も、たしかに面白いものもありますね。
さーか:はい。これを食べ物に例えたら、商業誌で連載されている漫画は高級焼肉で、SNSで気軽に読めるエッセイ漫画は牛丼。「ニーズが違うだけで、どちらも美味しいし価値があるよな」と思ったのがキッカケです。
――なぜ“牛丼屋”にしたのですか?
さーか:最初はラーメンに例えようと思ったのですが、SNSを開けばすぐ読めるエッセイ漫画を料理に例えるなら、「注文したらすぐ出てくる牛丼のほうが読者により伝わりやすい」と思って、牛丼屋を舞台にしました。
――美味い、早い、安いのイメージも根強いですしね。
さーか:あとはオチの「今日の牛丼はやけにつゆだくだな~」を言いたかったことも大きいです(笑)。最近は牛丼屋に行ってなかったのですが、以前はよく行ってたので、その思い出に引っ張られたところもあります。
発表後に起きた心境の変化
――やはり「時間をかけてこだわり抜いた料理(作品)を提供したい」と思うのは料理人(クリエイター)の性だと思います。自身を牛丼屋と受け入れるには覚悟が必要だったのでは?
さーか:やっぱり最初のころは葛藤がありました。だけど、「人気が出るならなんでもいいや」と自然に割り切れるようになりました。
――むしろ、自身を牛丼屋と納得することで肩の荷が下りた部分もありましたか?
さーか:それはありますね。「高級料理は作れない」と素直に認めることで前向きになれました。
――とはいえ、「今後は牛丼屋としてエッセイ漫画を頻繁に投稿していきます」と宣言したようにも感じます。本作を発表することは、かなりのプレッシャーにつながりそうですが。
さーか:特にプレッシャーはなかったです。ただ、「できるだけ投稿頻度は上げたいな」とは思いました。また、以前よりは清々しい気分でエッセイ漫画を描けている気はしますね。
――本作に限らず、創作活動をメタ的な視点でエッセイ漫画という形に落とし込む作品を多く手掛けていますが、こういったエッセイ漫画を描くうえで注意していることは?
さーか:ズレた例えをしちゃうと読者には何の話をしているのかがわからず、混乱させてしまうと思うので、読者に自然に伝わることだけを意識しています。
――今後はどのように漫画制作を進めていく予定ですか?
さーか:普段はKindleインディーズで漫画を出したり、企業さんの広告漫画を描かせてもらったりしています。とはいえ、まだ漫画家としては副業の域を出ていないので、これからは漫画一本で生活できるようになりたいです。
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