【漫画】サラリーマンの就寝時間、理想は何時? 飲み会や電車遅延を華麗にかわすギャグ漫画『寝るチャンネル』

――本作の着想は?
木下晋也(以下、木下):『寝るチャンネル』は睡眠をテーマにしたギャグマンガで基本的には1話完結ですが、決まった人物が登場するシリーズものを、と考えて始めました。
最近の睡眠を大事にする風潮を象徴するというよりもシリーズとして続けていけそうだなという気持ちが強かったですね。
――Xに投稿した手応えはいかがでしょう。
木下:実は再掲なのですが、以前はあまり読まれなかったんです。今回「良眠には周囲の理解とサポートが不可欠」と言葉を添えて投稿したら、たくさんの方が読んでくれました。そういう一言が大事なのだなと感じました。
――主人公・山脇健一郎のアイデアは?
木下:特にモデルはいませんが、21時に寝るので「寝る子は育つ」的に体を大きく描いたり、穏やかな性格にしたりしています。基本的にギャグの発想で「大人にしては早すぎだろ!」というくらいの時間に寝る設定としました。
当初は「毎日21時に寝る男がどういう状況におかれると面白くなるかな?」と大喜利的に物語を考えていたんですよ。でも今は山脇がどんなキャラで周りにどんな人がいるかまでイメージが固まったので、自然と彼のライフスタイルから展開を着想できています。
――ご自身は普段何時に眠ります?
木下:まだ子どもが小さいので、なるべく24時には就寝するようにしてます。そういう意味で山脇は理想の生活スタイルかもしれません(笑)。
――作画でのこだわりなどがあれば教えてください。
木下:山脇に限らず人物の目が横棒だけのシンプルな顔なので、ぱっと見て感情が理解できるような書き方を心がけてます。ちょっとした眉毛や口元の角度が重要なんですよ。
――カラーページになっているのも気になりました。
木下:赤と青と黄色を回毎に使い分けています。もともと雑誌で描いていたので白黒作品が多かったのですが、せっかくのネット連載だし色を付けた方がいいかなと思ったんですね。
細かく色付けをしてもいいのかもしれませんが、この質感の方が睡眠のぼんやりした感じが出るかなと。
――名前が出て締めるラストについても教えてください。
木下:寝て終わるのもアリなんですけど、最後に何かインパクトがほしくて。名前を覚えてもらえるし、最後にドンと置くのがいいかなと思い付きました。今ではお決まりのパターンですね。
――YouTubeチャンネル「木下の場合」もコンスタントに運営されています。これについては?
木下:「ガッツリやっていこう」という感じではなく、面白そうだからチャレンジしているところです。作り込んだ動画を上げていると、しんどくなってしまうので緩い内容で更新しています。
――最後に今後の『寝るチャンネル』についてお聞かせください。
木下:多くの人に見てもらえるようにSNSを使ってみたり、色々な方法を試してみています。雑誌などに載るショートギャグ作品って少ないですが、こういう形式がまた盛り上がっていけば嬉しいですね。
©︎木下晋也/コルク






















