俳優・南沙良 エッセイを書くことで気づいた活動10周年の変化「私、ここ数年で本当に明るくなりました」

南沙良写真集『不安定な安息』インタビュー

エッセイを書くことで気づいた自分自身の変化

ーーこの写真集は、『カロリーメイト』『ポカリスエット』など、数々の広告を撮影されてきた写真家・石田真澄さんがカメラマンとして撮影されていますね。以前からお知り合いだったのでしょうか?

南:もともと、『yom yom』という文芸誌で連載していたときに石田さんに写真を撮っていただいていて。その後、私が出演したドラマ『わかっていても』(正式タイトル:『わかっていても The Shapes of Love』)のビジュアル撮影を石田さんが担当されていたこともあり、今回のご縁にも繋がりました。

 石田さんの写真は、写真で撮られた場所や人の空気感や匂いまで感じられるような魅力があって、いつも素敵だなと思っていました。今回、私を撮っていただいた写真を見ても「あ、私ってこんなふうに笑っていたんだ」とか「こんなに楽しんでいたんだ」と、新たな発見がたくさんありました。

南沙良『不安定な安息』(PARCO出版)
南沙良『不安定な安息』(PARCO出版)

ーー写真集には南さんのエッセイも掲載されています。エッセイで心情を綴ることで、新たに気づいたことはありましたか?

南:久しぶりに今回の写真集でエッセイを書いたんですが「自分って今こういうことを思っているんだ」と気づくこともあって、改めて自分自身について発見することがありました。

ーーそれは具体的にどんな発見でしたか?

南:前より明るくなった気がします(笑)。以前書いていたエッセイはどこか暗い……というか、マイナスなことを書くことが多かったと思うんです。今回、写真集のために久しぶりにエッセイを書いていると、前より自分が明るくなっていることに気づいたんです。

 実際に、前までは人と関わるのがあまり得意じゃなかったというか、それこそ学生時代は、友達が本当いなかったんですよ。自分の言葉を伝えることも苦手で、自分から友達を作ろうとせず、すごく閉じこもっていました。だから人と関わることも少なくて、ほとんど家族と過ごしていました。

ーー今お話ししていても、よく笑っていて明るい印象があるので意外ですね。

南:本当に、ここ数年で変わったんです。自分でもふとした瞬間に「私、明るくなったな」と感じます。でも具体的に大きなきっかけのようなものがあったわけじゃないんですよね。考えてみると確かに何があったんだろう? なんとなく「人と関わらなきゃ」と思うようになって、そこから自然に明るくなったんだと思います(笑)。

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