【漫画】恐竜っぽい身近な鳥って……!? ほっこり野鳥観察エッセイ漫画『まいにち鳥びより』

――多くのいいねが集まっていますね。
鳶田ハジメ(以下、鳶田):この漫画をXに載せたのは2度目で、初回もたくさんの方に読んでいただけたのですが、今回はさらに多くの反応があって正直驚きました。
鳥見(野鳥観察)はどちらかというとニッチなジャンルというイメージがありますが、意外に共感の声も多くて嬉しかったです。またサギは遠くから見ても目立つ鳥なので「鳥のことは詳しくないけど見たことあるな」という方が多かったのかなと。

――本作を描いたきっかけは?
鳶田:鳥見を始めて少し経った頃、他社さんで準備していた別の連載企画が流れてしまって。そんなタイミングで以前連載していた「COMICポラリス」の担当さんから久々に連絡をいただいたんです。
「せっかくなら今一番好きなことを描こうかな……」と、読切として描いたのが最初でした。多少脚色や演出は加えていますが、基本的に自分の体験そのままです。
――なぜ1話でサギを題材にされたのでしょう。
鳶田:鳥見を始めて最初に興味を持った鳥だったので「描くならサギから」と考えていました。白くて綺麗なんだけど絶妙に表情が読めないところと、大きくて目立つところが好きなんです。大型でパワーを感じる生き物を好きになりがちですね。
――鳶田さんにとっての鳥の魅力について教えてください。
鳶田:軽やかに空を飛べてノリも軽そうなところ、環境や季節によって色々な鳥に会えるところ、種類が多くて生態も個性も多様なところに惹かれます。
また野生動物全般に言えますが、自分にまっすぐに生きているのも魅力。やりたいことをやり、嫌なものは嫌といい、うまく距離を取って共存する。野生の暮らしには厳しさもあるでしょうが、別に気にしてないようなのびのびとした姿からは学びが多いです。
そして距離と節度さえ守れば、いくら見ても、撮っても、SNSに載せても大目に見てくれていそうなのも優しいなと思います。いつもカメラや双眼鏡を覗きながら「これが人間相手だったら……」と想像しては、彼らの心の広さに感謝しています(笑)。
――鳥に興味を持った最初のきっかけは?
鳶田:最初はなんてことなかったです。生活リズムが乱れて不調だった頃、たまたま早起きしまして。「『朝日を浴びると体にいい』って言うよな……」と近所の川沿いをヨロヨロと歩いていたら、ハトの群れが飛んでいて。
それがあまりに元気いっぱいに見えたので「どうやって体内時計整えてるの?」と衝撃だったんです(笑)。「何時から起きてるんだろうか?」とも気になって翌日はさらに早起きしてみたり。
そうしているうちに、サギやカモなど結構いろんな鳥がいることに気づきました。また「知ってるつもりの近所も実は知らないことばっかりだった」とも。鳥見を通して世界の解像度が上がっていく感覚が楽しかったですね。
――リアルな鳥たちの絵も印象的でした。
鳶田:リアルとデフォルメの中間くらいの表現を意識しています。鳥たちを忠実に描きたい気持ちと、漫画として親しみやすい絵にしたい気持ちの両方があります。
――今後『まいにち鳥びより』はどう描いていきますか?
鳶田:身近な鳥はもちろん、旅先で出会った鳥たちのことなども描いていけたらと思っています。ゆっくりペースでの連載なのですが、気長にお付き合いいただけたら幸いです。
――2025年の展望を教えてください。
鳶田:今年もいろんな鳥に会って、彼らの新たな魅力や面白さを発見できたら嬉しいです。あれこれ語らせていただきましたが、結局「鳥かわいい!」と言いたいだけのオタクなので、今年も元気に推していければ本望です。鳥はいいぞ!























