角田光代×松尾たいこ、26万部超えの短編集『Presents』限定カバーが20年ぶりに復刻

角田光代の短編集『Presents』限定カバー復刻

 小説を角田光代、絵を松尾たいこが手掛けたコラボレーションした短編集『Presents』(双葉社)。文庫版もあわせ、26万部以上のベストセラーとなった本書。単行本の初回限定だったラッピングカバー版が2025年2月、20年ぶりに復刻した。

 角田光代は小説家。映画化された『紙の月』で柴田錬三郎賞、『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、2021年には現代語訳した『源氏物語』で読売文学賞を受賞するなど名だたる賞を受賞している。

 松尾たいこは、広島県生まれ。約一〇年間の自動車メーカー勤務を経て三二歳で上京。セツモードセミナーに入学。一九九八年よりイラストレーターに転身。大手企業の広告などに多くの作品を提供、手がけた本の装画は三〇〇冊を超える。角田光代や江國香織との共著や、エッセイ、絵本も出版している。

 本のテーマは、女性が一生の間にもらうプレゼント。この世に生まれて初めてもらう「名前」。 放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」など。そして、人生最期のプレゼントとは――。

 本の内容がたくさんの読者の支持を得たのはもちろんのこと、もうひとつ注目されたのはそのブックデザイン。カバーと帯が一体化した紙を広げると、松尾たいこによる色鮮やかなリング状のイラストが全面を飾る一枚の包装紙となる。

 さらに、そのカバーを外した本の表紙には金色の特殊紙が貼られ、本の入口となる別丁扉には透け感のあるトレーシングペーパーが用いられており、この本自体がまさに「プレゼント」の佇まいとなっている。本のテーマをブックデザインで見事に表現したのは、数々のヒット作を手掛けているブックデザイナーの鈴木成一。

また本書の復刻版発売記念として、角田光代と松尾たいこによるトークイベント&サイン本お渡し会が開催。当日は「大切なプレゼント」をテーマに、トークを繰り広げる予定だ。日時は2025年3月12日18:30~19:45を予定、場所は東京・誠品生活日本橋内 イベントスペース「FORUM」で開催予定だ。

【書誌情報】

書名:『Presents』ラッピングカバー版

著者名:小説・角田光代 絵・松尾たいこ
発売元:双葉社
定価:2420円(税込)
判型:A5判変形
ISBN:9784575235395

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