【2024.11.12 週間漫画ランキング】『ONE PIECE』2週連続1位 集英社作品席巻する中「僕ヤバ」初登場
11月12日付け日販調べの週間漫画ランキングの1位は、先週に続き尾田栄一郎による『ONE PIECE』110巻(集英社)がランクイン。本巻では未来島(エッグヘッド島)が佳境だ。ワノ国編で覚醒を果たしたルフィがギア5を発動するも、海軍大将・黄猿やサターン聖を中心とした五老星が立ちはだかる。更には、ベガパンクの自らの死をトリガーにした全世界へ「この世界の真実」を伝える放送など、ストーリーを大きく進展させる内容が盛りだくさんだ。SNSではエッグヘッド島での出来事の考察が盛り上がり、一時トレンド入りするほど。3週連続1位となるか、来週のランキング更新が楽しみだ。
続く2位も先週に続き、松本直也による『怪獣8号』14巻(集英社)。怪獣9号と相対したカフカは、怪獣の力で強化された体で防衛隊式格闘術を繰り出すも、四ノ宮功を取り込んだ怪獣9号に難なく捌かれてしまう。状況を打開すべく、カフカは近接戦のエキスパート保科から密かに伝授された技で挑む。これまで単純な力で戦っていたのに対し、武術を用いた怪獣のパワーに驚かされた読者も多いだろう。
3位も先週から続いて、ONE・村田雄介による『ワンパンマン』32巻(集英社)。ここ数ヶ月は連載のペースも上がっており、早くも続刊が気になっている読者も多いのではないだろうか。覚醒を果たしたガロウの驚異的な強さに圧倒されるも、それを上回るサイタマの底を感じない強さは、サイタマ自身が語る「ランニング10km、腕立て腹筋背筋100回」などでは説明できないものとなったのは明白だ。いつか規格外の強さの秘密が明らかになることが楽しみでならない。
続いて、先週9位から大きくランキングをあげ5位に付けたのは、龍幸伸による『ダンダダン』17巻(集英社)。現在放送中のアニメは劇伴を『ピンポン』『チェンソーマン』などでも知られる牛尾憲輔が手掛け、ストーリー、作画、演出などの完成度の高さも相まって大ヒットしている。Netflixの視聴ランキングでは常に上位にランクインしており、アニメを観て原作を手に取る人が後を絶たないことだろう。さらには一番くじの発売や、コンビニ大手のローソンとコラボするなど、凄まじい勢いを見せている。
6位には、驚異の6週連続TOP10にランクインを果たした、芥見下々による『呪術廻戦』28巻(集英社)がランクイン。2024年内での本ランキングでは、同作25巻が5週連続ランクインする記録を持っていたが、本巻にてそれを更新した。韓国にて劇場版の再上映が行われることが決定するなど、完結してなお世界中が注目し続けていることが伺える。時代を代表する一作は一読の価値ありだ。
1〜6位に集英社作品が並ぶ中、7位に入ったのは、桜井のりおの『僕の心のヤバイやつ』11巻(秋田書店)。累計発行部数は550万部に達しており、すでにTVアニメを2クール放送、劇場版の制作も決定した大ヒット作品だ。学校のマドンナで校内カーストの最上位に位置する少女と、極度の中二病かつ暗い性格の少年が恋に落ちるラブストーリー。あらすじだけ抜き出すとよくあるラブコメに思われるが、思春期の子供の細やかな感情の変化や成長が丁寧に丁寧に描かれており、多くの読者の反響を呼んでいる。新しい作品との出会いを求めている方は、手にとってみてはいかがだろうか。
9位は、石沢庸介・謙虚なサークルらによる『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』17巻(講談社)が初登場。圧倒的な画力をカラーで掲載する色彩豊かな作画が話題を呼び、「マガポケ」では常に総合ランキングの上位に立ち続けている。個性豊かなキャラクターと、唯一無二の強さを誇る魔術の虜・第七王子の掛け合いは思わずクスッと笑えてしまうことだろう。
10位も初登場の、生還・猫田らによる『悪役令嬢と鬼畜騎士』4巻(一迅社)。「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」にもランクインを果たし、原作小説は月間売上で何度も上位に入賞している新進気鋭の恋愛作品だ。重いほどの愛を、侯爵令嬢ツェツィーリアに注ぐルカスにSNSでは「かっこいい」や「羨ましい」といった声が挙げられている。
※参考:日販「週間ベストセラー」https://www.nippan.co.jp/ranking/weekly/