新作アニメ放送目前『らんま1/2』影の主人公は超ナルシスト? “風鈴館高校の蒼い雷”九能帯刀の魅力

『らんま1/2』影の主人公は九能帯刀?

 10月5日からいよいよ完全新作アニメが放送になる『らんま1/2』。そのキャラクターの中でも特にクセが強く人気キャラクターとして知られているのが、風鈴館高校で乱馬やあかねの先輩にあたる2年生·九能帯刀だ。剣道部主将でルックスはイケメンにもかかわらず、かなり勘違い気味で残念な3枚目という、ある意味裏主人公な彼の魅力と人気の秘密を考察する。

勘違いもここまで来るとむしろカッコいい?

 九能帯刀というキャラを語る上で欠かせないのが、自意識過剰すぎる自己紹介だ。アニメ公式サイトのキャラクター紹介にも、自称「高校剣道界期待の超新星、風鈴館高校の蒼い雷(いかづち)」というなんとも、独特な文言が並んでいる。

 実際、コミックでの登場シーンでも彼は、「二年E組九能帯刀。剣道部主将。連戦連勝、高校剣道界期待の超新星。人呼んで風鈴館高校の蒼い雷!」とかなり長尺の自己紹介しているのである。さらにすごいのが、雷鳴鳴り響く悪天候の空をバックに、大真面目なドヤ顔でそう言い切っている点だ。

 ちなみに、九能先輩はルックスに関して言えば自他ともに認める美男子で、何も喋らなければクールなモテ男に見えるという(実際、マンガでも彼の性格面の残念さを知らない女性からモテているシーンを確認できる)。しかし、冒頭の自己紹介で読み解ける通り、かなりナルシストのため、同級生たちからは「風林館高校最強の男」である以上に「最悪の変態」として認識されている。ただ、九能は、生徒たちからそんなふうに思われているとはつゆ知らず、自分に人望があり人気者だと勘違いしているのだ。

 原作者である高橋留美子でさえも、のちにSNSで「学園ものなので、部活やってる先輩を出したく。頑張って美形に描いたのですが、格好良いより変が勝ってしまった。『この人にはついていけない』と描いてて思ってる自分がいた」と投稿。原作者をしてそう言わしめてしまう、それが九能帯刀というキャラクターなのだ。

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