アニメ『忘却バッテリー』“神改変”が話題 「怪物コンビ」に追加されたアニオリ描写が絶賛される理由は?

■高校野球を舞台に始まった「宮野真守劇場」

  さらにアニメ版ならではの魅力となっているのが、声優たちによる演技。とくに圭役の宮野真守は、そのポテンシャルを最大限発揮している。

  宮野といえば王子様的なイケメンキャラを演じることが多い一方、本人のキャラクター性も相まって、コミカルな演技にも定評がある声優。これまでに『桜蘭高校ホスト部』の須王環や『STEINS;GATE』の岡部倫太郎など、“様子がおかしいイケメン”の数々を生き生きと演じてきた。

  一方で圭はシニア時代、冷静沈着に相方を導く“智将”のキャッチャーだったが、今では記憶喪失によって「アホ」と呼ばれるようになってしまったキャラクター。「パイ毛」が持ちギャグで、キャッチャー用のプロテクターを付ける際には「ダルいダサいクサい」と大騒ぎして呆れられていたが、宮野の演技によってそのテンションが120%以上完璧に再現されている。

  そのほかのキャスト陣もハマリ役。淡々と冷静なツッコミを入れていく山田役の梶裕貴を筆頭として、揃いも揃ってギャグアニメ適性があるところが原作とよくマッチしている印象だ。

  原作をリスペクトしつつ、その魅力を一層増しているアニメ版の『忘却バッテリー』。弱小野球部から始まる高校生たちの青春ストーリーは、まだ始まったばかりだ。

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