ミステリ好きを魅了する三部作の前日譚『受験生は謎解きに向かない』“殺人の犯人探し”ゲームの内容とは
2024年1月12日に発売された『受験生は謎解きに向かない』(東京創元社)。多くのミステリランキングで上位を獲得した『自由研究には向かない殺人』から始まる、“ミステリ史上最も衝撃的な三部作”の前日譚だ。
イギリスの作家、ホリー・ジャクソンによる三部作『自由研究には向かない殺人』『優等生は探偵に向かない』『卒業生には向かない真実』は、主人公の高校生・ピップの謎解きと成長を軸に描かれたミステリ・シリーズだ。自由研究として身近に起きた殺人事件を追及していくピップが辿り着いた想像のつかないような結末に、「すごかった、としか言いようがない」「今まで読んできたミステリ小説の中でも最大級の衝撃を受けました!!」など多くの反響が寄せられ、『このミステリーがすごい!』や『本格ミステリ・ベスト10』などのミステリランキングで上位を多数獲得している。
その三部作の前日譚である『受験生は謎解きに向かない』は、主人公である高校生のピップが、友人宅で開催される架空の殺人事件の犯人当てゲームに参加する物語だ。舞台は1924年、孤島に建つ大富豪の館という設定で、同級生ら7人と謎解きゲームを楽しむ作品となっていて、三部作を読んだ人も、未読の人でも楽しめる内容に仕上がっている。
今回の前日譚発売で、すでに完結した三部作にも注目が集まる。爽快かつ本格的なミステリを楽しめる本作をぜひチェックしてみよう。
■書誌情報
『受験生は謎解きに向かない』
作者:ホリー・ジャクソン 著/服部京子 訳
レーベル:創元推理文庫(M)
ページ数:172ページ
ISBN:978-4-488-13508-9
Cコード:C0197
定価:880円(税込)
装幀:大岡喜直(next door design)
■著者プロフィール
ホリー・ジャクソン
イギリス、バッキンガムシャー出身の作家。子どものころから物語を書きはじめ、15歳で最初の小説を完成させた。ノッティンガム大学で言語学と文芸創作を学び、英語の文学修士号を取得。2019年に刊行したデビュー作『自由研究には向かない殺人』は英米でベストセラーとなり、2020年のブリティッシュ・ブックアワードのチルドレンズ・ブック・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、カーネギー賞の候補作となった。続編に『優等生は探偵に向かない』『卒業生には向かない真実』がある。その他の著作はFive Survive(2022)。現在はロンドンに住む。
■訳者プロフィール
服部京子(ハットリキョウコ )
翻訳者。中央大学文学部卒業。主な訳書にボーエン「ボブという名のストリート・キャット」、キム「ミラクル・クリーク」、ジャクソン「自由研究には向かない殺人」「優等生は探偵に向かない」「卒業生には向かない真実」など。