【重版情報】芥川賞受賞作家・高瀬隼子、最新作『め生える』発売後即重版 見た目のコンプレックスを描く
『おいしいごはんが食べられますように』で芥川賞を受賞した、高瀬隼子の最新作『め生える』(U-NEXT)が1月6日に発売された。発売前から大きな反響があり、このたび発売後即重版も決定した。
『犬のかたちをしているもの』『おいしいごはんが食べられますように』『いい子のあくび』『うるさいこの音の全部』など現代の様々な違和感を描いた作品を発表している高瀬隼子。最新作は見た目のコンプレックスをテーマに描いた珠玉の中編だ。
「みんなはげてしまうならいい。一人残らず、一本も残さずに」
髪の毛が根こそぎ抜ける感染症は、いつしか中高生以下を除く全ての人がはげる平等な世界に変えた。 元々薄毛を気にしていた真智加は開放感を抱いていたのだが、ある日、思いがけない新たな悩みに直面し、そのことが長年友情を培ってきたテラとの関係にも影響が及ぼしそうで…。 同じく、予想外の悩みは、幼少期に髪を切られる被害にあった高校生の琢磨にもある。それは恋人の希春と行った占い師のお告げがきっかけだった…。