『地獄先生ぬ~べ~』30周年の無料配信で楽しみたい、トラウマ&感動エピソード
思わず涙が……感動エピソード
■#40 比翼の烏の巻
『地獄先生ぬ~べ~』を語るなら、そのキャラクターの魅力にも触れなければならない。この「比翼の烏の巻」は動物霊が出てくるものの、本作には珍しくメインキャラクターのラブストーリーが描かれている。『週刊少年ジャンプ』(集英社)らしく“少年のかっこよさ”、“少女の可愛らしさ”が印象的なエピソードだ。どうしても恐怖描写ばかりが記憶にこびりついてしまう『地獄先生ぬ~べ~』だからこそ、青春にフォーカスした心ときめくエピソードも楽しんでほしい。
■#172 どこでも簡単Oリングの巻
『地獄先生ぬ~べ~』の中では珍しく、ホラー要素のほとんどないエピソードになる。ぬ~べ~が金欠の日に、「Oリング」で“当たる”パチンコ台を見つけ、ラーメンにありつくという話だ。Oリングとは、人間の“気”を用いた行為だが、『地獄先生ぬ~べ~』においては“占い”とも呼ばれている。誰でも簡単に試せる要素は学校でもネタになりやすく、筆者も友だちと必死にやってみたものだ。もちろん漫画のように当たる事ばかりではないが、大人になった今読み返してもちょっとやってみたくなる小ネタ感がある。心霊よりかはスピリチュアル寄りだが、こうしたネタ選びの感度に改めて唸らされる一話だ。
この5話を振り返るだけでも、様々な感情が蘇る。一話がコンパクトにまとまっていながら、一生忘れることのないトラウマを与える『地獄先生ぬ~べ~』。だが恐怖の中にも、青春や恋など印象的なエピソードが多数織り交ぜられていた。30週年の今年、改めて今までのエピソードを振り返ることで懐かしさと恐怖に震えてみてほしい。