【漫画】“可愛いもの好き”を隠す男子と、顔に傷を抱えた女子が見せた最高の舞台ーー読切漫画『ゆめときずあと』に感動

「愛おしいもの」としてのコンプレックス

――『ゆめときずあと』を描いたキッカケは何ですか?

彩島:お世話になっている担当編集さんから雑誌企画のお誘いをいただいて本作を描きました。その後、『ガンガンJOKER2022年1月号』(スクエア・エニックス)に掲載され、漫画アプリ『マンガUP』にも期間限定で配信されました。

――“顔に傷のある女子高生と可愛いものが好きな男子高校生の物語”でした。この2人を軸にした経緯は?

彩島:コンプレックスを誰もが抱えているかもしれません。私は「コンプレックスは自分にしかない特徴であり一部」と思っており、「それはすごく愛おしいものではないか」と考えています。自分自身にとってはコンプレックスは否定したくなるものですが、「実は他人から見たら愛おしいものかもよ?」と思って恒森と夢兎を対比させました。読了後には少しでも読者さん自身に愛が芽生えてくれたら嬉しいです。

――そんなコンプレックスを抱える恒森と夢兎はどのようにして誕生したのですか?

彩島:恒森は顔に傷跡があるところから考えたので、日光に当たらない蝙蝠やインナーを着てるといったイメージで描きました。傷の治療は日光に当たるとダメなので。夢兎はゆめかわいいものが好きで、ユニコーンや虹など、ファンシーなイメージで仕上げました。

――恒森の顔の傷ですが、傷が大きすぎると読者に痛々しさを与えてしまいます。その一方で、傷が小さすぎるとそれはそれで恒森の強さが伝わりません。顔の傷のデザインはどのような意識で描きましたか?

彩島:「どんな傷でも見方を変えれば愛おしく感じる」という意識でデザインにしました。恒森は「猫みたいで可愛い」と言っていましたが、掲載当時もらったハガキでは「魚の骨みたいで好き」という感想が寄せられました。

――文化祭で恒森が着ていた服はとてもきらびやかで、ゆめかわいいものでした。衣装のデザインはどのようなこだわりで描きましたか?

彩島:私はフクシマハルカ先生の『キミノネイロ』(講談社)が好きなのですが、同作を読んだ時からフリルの服に対して「可愛い」と「憧れ」を抱いていました。「可愛い」と「憧れ」を届けられるデザインにしたくてフリフリにしました。「可愛い」と思ってもらえたなら嬉しいです。

――辛い過去を告白するシーン、クラスメイトに馬鹿にされるシーンなど、葛藤がありながらも前を向いて進む様子が描かれており、読み応えがありました。

彩島:生きていると人によって考え方が違うことをよく感じます。ただ、それはそれぞれ育った環境が違うのだから当然です。自分の「好き」が他人に受け入れてもらえなくても、わかってもらえなくても、「理解してもらえたらいいよね」と思いながら描きました。

――最後に今後の意気込みなど教えてください!

彩島:連載目指しています!「私の好きが誰かの好きに刺さると良いな」って思いながら活動しています!SNSでも漫画をよく公開していますので、興味があったらぜひ覗いてくれると嬉しいです。

■彩島ふうさんのpixiv:https://www.pixiv.net/users/32681189

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