『聖闘士星矢』作家や設定も異なるのになぜ魅力的? 個性的すぎると話題のおすすめスピンオフ漫画
1985年から90年にかけて「週間少年ジャンプ」で連載された、誰もが知る名作漫画である『聖闘士星矢』。原作終了から30年以上経った今なお、日本国内だけでなく海外でも世代を超えて愛されている作品だ。そんな『聖闘士星矢』にはスピンオフ作品も多く、作家が違うものや基本となる設定が違うなど個性溢れるラインナップばかり。今回は、ファンからも人気の高いバラエティ豊かな『聖闘士星矢』スピンオフ漫画の世界を紹介していこう。
【写真】聖闘士星矢のオールスターが登場している魅力的すぎるグッズをみる
パラレルワールドの続編2作品! ファンからも人気の高い「ND」と「LC」
『聖闘士星矢』はギリシア神話を題材にした格闘漫画で、星座の形をした聖衣(クロス)を装着した少年たちが聖闘士(セイント)として悪に立ち向かう物語。いわゆる「無印」と呼ばれる本編は、主人公・星矢と仲間たちが冥王・ハーデスとの戦いを制し地上の平和を守ったところで結末を迎えている。原作者の車田正美氏がその続編として執筆している『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』はファンから通称NDと呼ばれ、2023年現在も連載中だ。
本編の基本設定を踏まえた上で、NDとは別のパラレルワールドを描いた『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』は、手代木史織氏によるスピンオフ漫画である。ファンから通称LCやロスキャンと呼ばれる本作は、本編の青銅聖闘士メインキャラ5人ではなく、主人公・テンマと黄金聖闘士に焦点が当てられた作品だ。原作者・主人公が違うにも関わらずOVAとしてアニメ化もされており、「無印知らなくてもロスキャンは楽しめる」「派生作品の中で一番好き」などの声も多い。
好きな作品が必ず見つかる? スピンオフが『聖闘士星矢』の世界にハマるきっかけに
「星矢」×「異世界転生」と注目された『聖闘士星矢 冥王異伝 ダークウィング』は、異世界転生モノのスピンオフ漫画。脚本はサイトウケンジ、作画は上田信舟が担当している。仲の良い双子の主人公が最強の冥闘士ワイバーンと双子座の黄金聖闘士に転生し、宿敵に分かれて死闘を演じる物語だ。ネット上では「ラブコメとして面白い」「今後、冥闘士と聖闘士が共闘しそうで期待してる」などと話題を呼んでいる。
『聖闘士星矢 EPISODE.G』とその続編にあたる『聖闘士星矢 EPISODE.G アサシン』は岡田芽武氏が描くスピンオフ漫画で、絵柄が少女漫画タッチになりキラキラとしているのが特徴的な作品。『聖闘士星矢 EPISODE.G』では獅子座のアイオリアが主人公となり、少年時代の黄金聖闘士たちとティターン神族との戦いを描いている。また『聖闘士星矢 EPISODE.G アサシン』では山羊座のシュラが主人公となり、「現代日本を舞台にする聖闘士星矢」として注目を集めた。
『聖闘士星矢 セインティア翔』は、シリーズで初めて女性聖闘士の聖闘少女(セインティア)たちが主役となっている作品だ。作画は久織ちまき氏が担当しているが、原作者の車田正美氏も原案として参加し「聖処女であるアテナの身辺を直に守るのは少女という考えのもと、聖闘士の少女物という発想は前々から考えていた。また、男子とは違う少女の繊細な面を表現できればいい」とコメントしている。
2022年から連載スタートした須田綱鑑氏による『聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON』は、派生作品の中では最も新しいものだ。本編のハーデス編終了直後の時系列で、ポセイドン配下の海闘士の活躍が描かれている。原作者が続編を描いている最中でありながら続々と登場する個性豊かなスピンオフ作品に、ネット上では「原作続編とスピンオフは別物として楽しめる」「これだけ派生があればどれか1つは好きな作品が見つかる」という声が上がっていた。