八村倫太郎、ファースト写真集で魅せる故郷と東京の“表情”「レコードのように“二面性”を感じてもらえたら」

八村倫太郎、1st写真集で見せた二面性

 ダンス&ボーカルグループ・WATWING(ワトウィン)のメンバー・八村倫太郎のファースト写真集『record』(ワニブックス)が7月28日に発売される。昨年は、出演ドラマ『君の花になる』(TBS系)の劇中にて結成した期間限定ユニット・8LOOM(ブルーム)での活動も話題となった八村。本作は、アーティストとして、俳優として活躍の場を広げる今をありのままに記録した一冊となっており、発売日は、八村が24歳を迎える誕生日でもある。

 撮影場所は、故郷である横須賀と、現在の活動拠点である東京の2カ所。地元ならではの気の緩んだ表情が見られる横須賀編と、表現者として凛々しくポーズをキメる東京編のギャップは、レコードのA面とB面のように、違う一面を持ちながらも一人の人間(ひとつの作品)として、なだらかに繋がっているように感じられる。ページをめくるほどに“八村倫太郎”という存在が立体的に浮かび上がってくる本作に、彼自身が込めた思いとこだわりとは?(とり)

メンバーの懐の広さを感じられた

八村倫太郎

——ファースト写真集の発売、おめでとうございます。「写真集を出す」と聞いたときの心境はいかがでしたか?

八村:ありがとうございます。「いつかは(写真集を)出せたらいいな」と思っていましたし、実際にお話をいただけたのはすごく嬉しかったんですけど、僕は普段、WATWINGというグループで活動しているので、正直なところ、僕個人に声がかかったことに最初は戸惑う気持ちもありましたね。

——WATWINGとして写真集を出したい気持ちがあった?

八村:そういう形もあったんじゃないかなって……。ただ、僕が写真集を出すと聞いて、僕以上に喜んでいるメンバーの反応を見たときに、「俺がこんなんじゃいけないな」って、一気に気持ちが前向きになりました。同時に、これまで一緒に活動してきたメンバーの懐の広さを感じられたのが、何より嬉しくて。

 メンバーの期待を裏切らないためにも、自分が納得して届けられる一冊にしたい。細部までしっかりこだわり抜けたのは、間違いなく、メンバーの存在があったからだと思っています。

八村倫太郎

——本作には、そんなメンバーのみなさんからのメッセージも収録されています。

八村:はい。僕も、ファンの方と同じく、発売されたタイミングで読もうかなと思っているので、今はまだ目を通さないようにしているんですけど(笑)。

——では、どんなメッセージが書かれているか、八村さんもまだご存知ないんですね。

八村:知りません(笑)。逆に、メンバーにも写真集の中身はまだ見せていないです。公開されている先行カットは見ていると思いますけど、しっかり製本されたものを、発売のタイミングで手渡したいので。みんなの「ヤベー! 最高じゃん!」って顔が見られるかと思うと、今から楽しみです。

カッコつけたがりの自分を克服したくて

八村倫太郎

——本作は、東京と横須賀の2カ所で撮影されています。これらのロケ地を選ばれた理由は?

八村:実は、写真集のお話をいただいたとき、すでに横須賀と東京で撮影することは決まっていたんです。僕が携わらせていただいたのは、地元の横須賀と、現在の活動拠点である東京で、それぞれどんな撮影をして、どう表現するかテーマを深めていくところからでした。

 そこで僕は、僕自身の“二面性”を見せたいと考えました。というのも最近、横須賀に帰るたびに家族に注意されるんです。「お前、その顔で東京に帰れるのか?」って。どうやら、地元の居心地のいい空気に浸った瞬間、表情が緩んでしまうみたいで(笑)。自覚はなかったんですけど、地元に帰ると無意識のうちに心持ちが変わるんでしょうね。でもそれは、普段の活動では見せられない僕のリアルな一面でもある。せっかく横須賀と東京で撮るなら、そんな僕の“二つの顔”が表現できたら面白いんじゃないかと思い、今回の撮影に臨みました。

——確かに、無邪気な表情とクールな表情でかなりギャップがありますね。

八村:僕、子どもの頃から、目立ちたがりでカッコつけなところがあるんですよ。人前に立ったり、カメラを向けられたりすると、見られている意識が働いて自然とスイッチが入ってしまう。仕事柄、決してダメなことではないんですが、もっと自然体な自分も出していきたくて。

 だからこそ、今回の撮影では、飾らない、カッコつけていない、素の自分を撮ってもらうことが一つの目標でした。そのことをカメラマンの中野修也さんにお伝えしたら、「僕も、飾らない姿を撮りたい。リラックスして、ありのままを届けようぜ」と言ってくれたんです。その言葉には、強く背中を押されましたね。

八村倫太郎

——無邪気な表情を見せることは、八村さんなりの挑戦でもあったんですね。構成されているお写真を拝見した限り、自然体な表情をたくさん見せてくれているように感じますが、ご自身ではいかがですか?

八村:我ながら、うまく“二面性”を写真に収められたんじゃないかと思っています。スタイリングやシチュエーションに応じて表情をコントロールすることはあっても、それだけでは引き出せない、“二つの素顔”を撮っていただけた気がしますね。

 カッコつけたがりの自分を克服できたかと言われると、まだ分からないです(笑)。ただ、撮影に向かうマインドは大きく変わりました。スタイリストさんが用意してくださったイケてるファッションに身を包み、ヘアメイクさんが仕上げてくれる最高の状態でカメラの前に立つんだから、僕は、僕としてそこにいるだけでいいはずなんだって。仮に、それで微妙な仕上がりになっていたとしたら、それは僕自身の魅力が足りないだけ。常に魅力的な自分でいられるよう内面を磨いていくのが僕の仕事なんだと。改めて、そういう気づきを与えてくださったという意味でも、とてもありがたい現場でしたね。

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