【漫画】超アンラッキー男子が好きな子に告白したら……「運」とは何かを考えさせるSNS漫画のオチがすごい
ネーム限定の賞レース用に制作
――Twitterで公開されている他の作品と比較して、本作がネームっぽいタッチだったのはなぜですか?
野愛:本作はネーム限定の賞レースの応募用に描いたからですね。ただ、後日完成版を作成したいとは思っています。今よりもっと多くの人に読んでもらい、今回投稿したプロトタイプよりももっと楽しんでもらえるよう、各所改良したうえで完成版を作成する予定です。
――“不幸が周囲に伝染する”という設定は恐ろしいですね。
野愛:最後にハッピーエンドを大きく見せるために、主人公はとことんまで不幸にしないといけませんでした。ですので、より人から避けられる要素として“不幸な主人公が、その不幸が周囲に伝染してしまう”という設定にしました。
――その不幸な主人公はどう作り上げたのですか?
野愛:自分に対して少し卑屈であってほしかったので、第一印象で暗い感じが出るように片目を隠したり、諦めてる感を出すために冷たい口調にしたりなどしました。一方、ヒロインは対称的になるように前向きな陽キャにしました。髪型は趣味です。手癖でギャル描くと大体あの髪型になります(笑)。
カラスの登場頻度が多いワケ
――起承転結が明確なストーリーでとても読みやすかったです。
野愛:本作では「わかりやすくて王道でハッピーエンドなストーリーに仕上げよう」と思って組み立てました。ただ、ラストは「ただ運の悪さを味方にしながら助けて終わり」では引きが弱いと思いました。ですので、徹底的にギャグにシフトして、悪者2人があまり不憫にならないよう調整しつつ、自分の一番得意とする畳みかけるようなテンポになるよう作り上げました。
――ラストの「急に隕石が飛んでくる」「隕石をカラスが撃退する」という展開はまさに畳みかけでしたね。
野愛:ストーリーを考える最初の工程で、「人間にとっての一番不幸ってなんだろう?」と考えたときに雑に思い付いたことが“隕石”でした(笑)。鉢植えや水が降って来る、カラスが飛んでくるなど、日常でそこそこあり得る細かい不運が続いた後、「とてつもないスケールの不運がやってきたら面白いな」と思ったのでそのまま採用しました。
――そもそも、カラスの登場頻度がなぜ多いのですか?
野愛:カラスが不運や不吉というワードから一番身近で連想しやすかったことから積極的に登場させました。また、個人的に「カラスが可愛くて好きだから活躍させたい」という願望も強かったです。他にも、“ラストシーンで隕石の爆破を見届ける後ろ向きの主人公とヒロインの構図”を絶対に使いたく、隕石の対処を空中でどうにかしないといけなかったため、対処係をカラスにしました。ラストで大きな仕事をして活躍させるため、最初から何度か登場させて印象付けようと登場頻度が多めになっています。
――最後に今後の目標など教えてください!
野愛:これからも漫画力を磨き、多くの人に笑ったり泣いたり、楽しんでもらえるような作品を描いていきます! ぜひ応援のほどよろしくお願いします!