世界的ファッションスタイリスト、パトリシア・フィールドに影響を与えた濃密なアートコレクション

パトリシア・フィールドのカタログ

 中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)が、世界的ファッションスタイリストであり衣装デザイナーのパトリシア・フィールドが半世紀をかけて蒐集したアートコレクションを紹介する展覧会「ハウス・オブ・フィールド」展(開催期間:2024年5月6日[月]まで)開催に際し、パトリシア・フィールドのアートコレクションを1冊にまとめた展覧会カタログ『パトリシア・フィールド・アートコレクション「ハウス・オブ・フィールド」』を刊行する。

 本書は、7月15日〔土〕より当館ミュージアムショップおよび公式オンラインショップにて販売を開始し、7月16日〔日〕より全国の書店および各種ECサイト等にて順次販売を開始するという。

 日本初公開作品を含む139点のパトリシア・フィールドのアートコレクションが並ぶ「ハウス・オブ・フィールド」展には、人間の欲望をポジティブなエネルギーに変換するかのようなパワフルな作品が並び、「自分らしく生きることとは何か」を問いかけ、パトリシア・フィールドの歩んできた道のりや想いを発信する。

 本書は、展覧会風景、展示作品図版、パトリシア・フィールドのインタビューなどをフルカラー・166ページにまとめた1冊。また、2008年から2015年の7年間、パトリシア・フィールドの専属グラフィックデザイナーを担当したレイコ・ローパーが書籍デザインを手がけた。

 本書は3つの章で構成される。第1章「ハウス・オブ・フィールド」では、岸雅代(スタイリスト、『Permanent Paper Magazine』編集長)と梁瀬薫(中村キース・ヘリング美術館顧問、美術評論家)のエッセイにより、当時ニューヨークで異彩を放ったパトリシアのコミュニティ「ハウス・オブ・フィールド」と、そこで生まれたアートについて考察。

 第2章「パトリシア・フィールド・アートコレクション」では、コレクションの主要作品137点の撮り下ろし写真を掲載。特に、パトリシア・フィールドのブティックで最も重要とされた10名の作家(リチャード・アルバレス、ジョジョ・アメリコ、スティーブン・ブロードウェイ、ポール・チェルスタッド、クレイグ・コールマン、スクーター・ラフォージ、マーティーン、スザンヌ・マルーク、ティナ・ポール、スーザン・ピット)にフォーカスし、それぞれの作家の経歴についても紹介する。

 第3章「パトリシア・フィールド」では、パトリシア・フィールドのインタビューを掲載し、どのような作品が彼女にインスピレーションを与え、どのようにしてコレクションが形成されたのかを語る。

 1966年にオープンし、2016年に閉店するまで、移転しながら変遷を続けたブティック「パトリシア・フィールド」と、そこを中心に形成されたコミュニティ「ハウス・オブ・フィールド」の人々を捉えた写真、約100枚を、随所に掲載する。

 多様性を重んじる現代社会より以前にジェンダーやセクシャリティ、人種や階級などに囚われず自分らしく生きた人々の姿や、彼らの非日常的な日常、それぞれの時代の雰囲気、を約100枚の写真に残し、パトリシア・フィールドが社会に与えたインパクトを記録する。

 また、中村キース・ヘリング美術館ミュージアムショップでお買い上げの方には特典も「ハウス・オブ・フィールド」展会期中、中村キース・ヘリング美術館ミュージアムショップ*にて本書をご購入いただいた方には、「ハウス・オブ・フィールド」展ポスターをプレゼントする。

 また、7月28日〔金〕 から8月13日〔日〕の期間、代官山蔦屋書店(住所:渋谷区猿楽町17-5、営業時間:7:00~23:00)内の特設ブースで販売。代官山蔦屋書店をはじめ、全国の書店およびAmazonなど各種ECサイトで順次販売開始する。

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