『ドラゴンボール』敵キャラの人造人間、何号までいるか全巻数えてみた

鳥山明のネーミングセンス

 
 鳥山明の漫画『ドラゴンボール』に登場する敵キャラクター、人造人間。圧倒的な戦闘力で孫悟空たちを苦しめたが、いずれもレッドリボン軍の科学者、ドクター・ゲロが開発した存在だ。有名なところではクリリンと結婚した18号もいるが、この人造人間、一体何号までいるのだろう? 1号は登場するのか?

 鳥山明自身が漫画の扉絵で「これがドクター・ゲロの人造人間のすべてだ!!」と題した解説を載せていたので、それをもとに紹介しよう。

 まず、『ドラゴンボール』に最初に登場した人造人間は8号で、フランケンシュタインのような見た目をしている。マッスルタワーを攻略しようとする子ども時代の悟空と遭遇した。しかし、力はかなり強いものの、性格が優しく、悟空と仲良くなってしまったため、失敗に終わった。8号は悟空から“ハッチャン”という愛称がつけられた。しばらく登場することはなかったが、物語の最終盤、魔人ブウを倒すために元気玉を作る悟空に元気を送る場面が描かれていた。

 では、1号~7号はどうだったのかというと、実態ははっきりしていない。鳥山によれば「すべて問題あり」だったようだが、ドクター・ゲロが人造人間を開発しようとした経緯も深く知りたいものだ。

 その後、悟空が大人に成長し、フリーザを倒すなど大幅に時間が経ってから登場したのが19号、20号であった。19号は「やっと成功した」理想の人造人間で、20号はドクター・ゲロが自分自身を改造した姿である。ブルマが「天才」と評価するほど、科学者として優秀なドクター・ゲロでも完璧な人造人間の開発は困難だったようだ。そして、8号より後の人造人間はすべてレッドリボン軍を滅ぼした悟空を倒すために開発が行われたという。

 しかし、19号は悟空を追い詰めるもののベジータに破壊されてしまい、対抗すべく苦肉の策で動かしたのが17号、18号であった。この2人はパワーがかなり強くて戦闘力も19号より高いが、困ったことにドクター・ゲロの命令を聞かないという問題を抱えていた。その調整に難航していたようで、動かしたのはいいがやはり言うことを聞いてくれず、挙句の果てに勝手に16号まで動かそうとする始末だった。そして、生みの親のドクター・ゲロを殺してしまった。

 したがって、原作に登場する人造人間は、8号、16号、17号、18号、19号、20号の合計6人(体)となる。ここにセルを加えると7体となるが、セルは人造人間と言っていいのかどうか微妙なところである。

 なお、アニメの劇場版にはそのほかの人造人間も登場している。劇場版『極限バトル!!三大超サイヤ人』には13号、14号、15号が登場し、中でも13号は屈指の強さを誇る存在であった。13号は14号と15号を吸収して合体13号となり、さらなる強さを発揮できるが、吸収という設定がどことなくセルを彷彿とさせる。また、ゲーム『ドラゴンボールファイターズ』には21号が登場。しっかり鳥山明がデザイン監修を行っている。

 人造人間たちはレッドリボン軍のマークがついたオリジナルの服や帽子などをかぶっていたりして、なかなかファッションセンスもいい。こうしたデザインにも鳥山明のこだわりを感じずにはいられない。

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