有隣堂のYouTube活用に見る、書店の新しい役割「本を読まない人」ターゲットに支持集める
企業だからこその強みをいかす
同書によると、有隣堂が企業YouTubeとして大事にしているのは、以下の4つだという。
1)人権侵害をしない
2)反社会的なことをしない
3)誰かを傷つけることをしない
4)著しく品性を欠くことをしない
R.B.ブッコローの鋭い切れ味ツッコミは時に人をハラハラさせるが、それでも安心して笑っていられるのは、一貫してこの4原則を守っているからに他ならない。
また、ファンが増えても、動画を作る際には“内輪ネタにせず常にマスを意識”しているらしい。マスを意識するという点で意外だったのが、書店のYouTubeでありながら、視聴者は本を読まない人を想定していると書いてある。
こういった原則や意識は、企業YouTubeに限らず、どんなコンテンツメーカーにも当てはまるのではないだろうか。少なくとも筆者はライターとして企画を考えるときに、有隣堂の4原則を参考にさせてもらっている。
有隣堂のYouTubeをみた上で、さらに『老舗書店「有隣堂」が作る企業YouTubeの世界〜「チャンネル登録」すら知らなかった社員が登録者数20万人に育てるまで〜』を読むと、書店と企業YouTubeのポテンシャルを感じずにはいられない。さらに、働くことの楽しさに気付かされるし、自分たちの生活がどんな人たちに支えられているのかにも興味が湧いてくる。
とにかく、激推しなので是非とも手に取ってみてほしい。