【漫画】永遠の難問「Curry味のUNKO」から始まるピュアな恋愛……Twitterで公開された百合漫画が尊い

下書きの段階で消したり足したり

――『Curry味のUNKO』制作の経緯を教えてください。

椎名:今は百合作品ばかり描いているので、「話の導入をどうするか」ということをよく考えています。ですので、毎回ネタ探しには苦労している中、本作は1ページ目の掛け合いが唐突に頭に浮かび、そこから話を膨らませました。

――サチ子と朋子にモデルはいましたか?

椎名:モデルはいないのですが、私はキャラの名前を使い回すので、名前によってある程度性格や見た目の傾向があったりします。2人を社会人にするか大学生にするかはだいぶ悩んで、下書きはしばらく2パターン同時に進めていました。ただ、社会人にすると話が生々しくなり過ぎると感じ、最終的に大学生にしました。

――2人の掛け合いがとてもテンポ良く、ボケとツッコミも面白かったです。

椎名:私は1ページ目からネームを切って、下書きの段階で不要と思った部分を削ったり説明やギャグを加えたりして話の着地点を目指すようにしています。読んだリズムが良くないと筆が止まってしまうので、そこでテンポを測っていることが、テンポの良さにつながったのかもしれません。

――二人の軽妙なやりとりで印象的なセリフがバンバン飛び出しました。セリフを考える際に意識していることはありますか?

椎名:“自身のテンションを高めてから打ち込む”でしょうか? 私は入稿するまでセリフやコマ割りをその日の気分で変えてしまうので、最後まで残ったセリフはある程度選別されたものになっています。

――中盤からは一気に2人の心情が揺れ動くキュンキュンする展開になりました。前半とはまた違った展開でしたが、恋愛モードの2人を描く際にはどのようなことを意識しましたか?

椎名:どっちも相手に好意を持ちながら、朋子は意識的に、サチ子は無意識に壁を作ってお互いに深入りしないように過ごして来たのに、サチ子のだらしなさがきっかけで、一緒に過ごす時間が長くなります。そのよう中で「だんだんとお互いを意識していく流れが不自然なく描けてたならいいな」と思って描きました。

――今後はどういった作品を描いていきたいですか?

椎名:今後も百合作品をメインにコミティアに出展して活動を続けていければいいなと思っています。宣伝も兼ねてTwitterで毎週末、過去作品を1本まるっとアップしているのでそちらも見てくれる人が増えると嬉しいです。

https://twitter.com/kajinshina/status/1634868540904992770

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「著者」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる