“毛”が気になるすべての人たちへ まるっと一冊、生きものの“毛”を紹介した事典が発売 

日本初「毛の事典」が発売

 日本初の毛の事典『生きもの毛事典』(文一総合出版)が6月9日に発売した。

 植物や昆虫、鳥や哺乳類まで、多くの生きものの体には「毛」が存在する。タンポポの綿毛、ミツバチの体毛、ペンギンの羽毛、ヒツジの羊毛、ネコやイヌの毛、そしてヒトの人毛など——。そんな生きものたちの命を支える「毛」の役割を紹介している。

 「毛」だけを取り上げて、ここまで情報を詰め込んだ書籍は他にないという。最新の論文を引用して執筆しているため資料的価値も高く、内容は正確に記載。インターネット検索では出てこない知見・情報が豊富に含まれている。

毛のおもしろさと役割を子どもから大人まで楽しんでもらう本

 人にとって身近な「毛」という切り口から、びっくりするような毛をもつ生き物や、さまざまな毛の役割、毛の進化の歴史などを紹介している。「毛」のイメージをくつがえす、おどろきと発見に満ちあふれた本となっている。

 毛は哺乳類だけでなく、植物や昆虫、甲殻類などにも存在する(もしくは類似の器官が発達している)ことを知るためのきっかけとなるとのこと。

 最新の研究論文を参照した科学的な内容に、ギャップのあるおもしろいイラストを組み合わせることで、内容がイメージしやすくわかりやすく読むことができる。

 人間の毛髪、哺乳類の毛などについての学術書は多数あるが、どれも専門的で子どもでも読めるような一般書はほぼない。そうした中でこの本は、子どもでも楽しんで“生物の毛”について学べるという。

各章ごとに毛の役割別に紹介


1章「毛で断熱する」
体を温める効果があることは周知のこと、毛で暑さに耐えることもできる。

2章「毛で身を守る」
毛で物理的な攻撃を防いだり、毛の色や模様を変えて景色にとけこんだり、毛を毒やトゲなどの武器として敵と戦う。

3章「毛で感じとる」
毛はとっても繊細で敏感。さまざまな情報を感じとって、敵から逃げたり、獲物を捕らえたり、好みの異性を見つけたりする。

4章「毛で暮らす」
生きていくために必要な空気や水を集めたり、食べ物を育てたり集めたり、暮らしに役立つ毛を紹介する。

5章「毛で移動する」
水面をすいすいと移動したり、壁にぴたりとくっついたり、ときには空を飛ぶことも!
毛があれば、使いようではどこへだって行ける。

6章「毛でつながる」
毛と生きものたちのコミュニケーションの関係って気になりません?

7章「毛からヒトを見る」
ヒトと毛との、切っても切れないふか〜い関係とは? 気になるヒトの毛について深掘り。

この本の特徴

1 最新の研究論文を根拠とした誇張のない正確な文章で、ほかの雑学事典とは一線を画す内容となっている。


2 拡大イラストでは、毛の機能や働きを詳しく紹介。
3 登場する動物の分類や分布といった基本情報も収録。
4 毛についてもう少し知りたい人に向け、“おま毛”情報も充実。

目次


noteで試し読みを公開中

 メディアプラットフォーム『note(ノート)』で、「アブを撃退!しましまの毛」「空気を読む毛!?」「毛に生えた藻はおやつ」「毛のパラシュートで子孫を残す」「気になるわき毛の話」の試し読みを公開中。

note|ブンイチ(文一総合出版)-【新刊記事公開】『生きもの毛事典』(1)〜(3)
https://note.com/bunichi_books/n/n84f6d43a1f5a
https://note.com/bunichi_books/n/na0323c5a7fa9
https://note.com/bunichi_books/n/n5eda25bac6e8

著者について

保谷彰彦(ほや・あきひこ)
文筆家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専門はタンポポの進化や生態。主な著書は『ヤバすぎ!!! 有毒植物・危険植物図鑑』『有毒! 注意! 危険植物大図鑑』(ともに、あかね書房)、『タンポポハンドブック』(文一総合出版)、『わたしのタンポポ研究』(さ・え・ら書房)、『身近な草花「雑草」のヒミツ』(誠文堂新光社)など。中学校教科書『新しい国語1』(東京書籍)に「私のタンポポ研究」掲載。
・著者ホームページ(たんぽぽ工房)https://www.hoyatanpopo.com/

川崎悟司(かわさき・さとし)
1973年、大阪府生まれ。2001年に自ら恐竜や古生物などのイラストを掲載したウェブサイト、古世界の住人(http://paleontology.sakura.ne.jp/)を開設。図鑑や書籍などで生物全般を描くイラストレーターとして活動している。最近では動物のあらゆる進化の可能性を考察した架空動物などを描いている。おもな著書に『ならべてくらべる絶滅と進化の動物史』(ブックマン社)、『カメの甲羅はあばら骨』(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

書籍情報

書名:生きもの毛事典
著者:保谷彰彦・文/川崎悟司・イラスト
書店発売日:2022年6月9日
定価:1,650円(本体1,500円+10%税)
ページ数:144ページ
電子版:2022年7月リリース予定
発行所:文一総合出版(東京・新宿)
文一総合出版サイト:https://www.bun-ichi.co.jp/

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