グラビアライターが選ぶ「2021年BEST雑誌グラビア」5選 写真集とまた違う夢が詰まった作品たち

 漫画誌のグラビアには、写真集と違った夢が詰まっている。1週間後には新しい号が発売され、また違った女の子が表紙を飾ると思うと、その儚い笑顔に胸がきゅっと切なくなるが、儚いからこその輝きやドラマがあるのもまた事実だ。

 ニューフェイスの大抜擢に、レジェンドの復活。巡り巡ったチャンスが繋ぐ大舞台。グラビアは常に、時代を彩る美女たちの今を写している。表紙と目が合い、ハートが射抜かれ、数ページに刻まれた物語に心が躍る。漫画誌ならではのグラビアを見る感覚は、どこか特別で、とてつもなく楽しいものだ。

 先日、本サイトにて公開された「2021年注目の写真集5冊」に続き、今回は、筆者の個人的な観点から「2021年、特に記憶に残った漫画誌グラビア5作」を紹介させていただく(発売日順)。発売時に書評を寄稿させてもらったグラビアもあるため、よければそちらもあわせてチェックしていただけると幸いだ。

ランクインしたグラビアが掲載されている表紙一覧

『週刊少年マガジン』28号 豊田ルナ/藤本和典
2021年6月9日(水)発売

 「ミスマガジン2019」でグランプリを獲得して以降、今年も引き続き、あらゆるグラビア誌の表紙に登場した女優・豊田ルナ。現在放送中の特撮ドラマ『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』にヒロイン・シズマ ユナ役として出演していることもあり、今年は、昨年以上に勢いを増して、人気を獲得していた印象だ。

 そんな豊田ルナのグラビアのなかでも、特に印象的だったのが『週刊少年マガジン』28号に掲載された12Pの巻頭グラビア「青い」だ。ちょうど前述した『ウルトラマン』の放送開始を控えたタイミングで披露されたこちらのグラビアは、全編フィルムカメラで撮影されており、柔らかくもどこか緊張感のある表情がとりわけ記憶に残っていた。

 青さの残る(当時)18歳の拙さと、声がこだましそうな大自然で不意に見せる大人っぽさ。今しか見られないであろう表情のバリエーションを感じては、今から2年後、豊田ルナが20歳になる頃に、もう一度見返してみようと思えるグラビアだった。

『週刊ヤングマガジン』34号 沢口愛華/熊谷貫
2021年7月19日(月)発売

 5年ぶりに復活した「ミスマガジン2018」でグランプリを獲得し、グラビア活動をスタートさせるやいなや、”令和のグラビアクイーン”と称されるほど爆発的な人気を見せる沢口愛華。こちらのグラビアは新事務所への所属が決まり、活動拠点を名古屋から東京に移すタイミングで掲載されたためなのか、何より表紙のめでたさにインパクトを感じた(『ザ・ファブル』の連載再開号でもあったので、ダブルのめでたさがあった)。

 グラビアタイトルは「出発点」。扉を飾っているのは、3年前のミスマガを思い出させるかのような、純白のビキニ姿。それだけで既にエモーショナルな気持ちにさせられるのだが、当時の初々しさとは打って変わった表現力や熟練度に、また新しいはじまりの鐘が聞こえてきた。

 シンプルな背景で、等身大の沢口愛華をありありと写したグラビアだからこそ、15歳でグラビアをはじめた彼女がどんな女性に成長し、これからどんな女優になろうとしているのか、その通過点(新たな出発点)を記録した”重要資料”であるとも思えた。

『週刊ヤングジャンプ』35号 川津明日香/Takeo Dec.
2021年7月29日(木)発売

 ファッション誌『Seventeen』の専属モデルを卒業後、『週刊プレイボーイ』で初水着グラビアを飾り、瞬く間に2020年代のグラビアシーンを象徴するひとりとなった川津明日香。今年8月まで放送されていた『仮面ライダーセイバー』のヒロイン・須藤芽依役をきっかけに、女優としての才能を開花させ、10月には1st写真集『明日から。』を発売。昨年に引き続き、明るい笑顔で多くの癒しを誘っていた。

 意外にも『ヤンジャン』では初の表紙&巻頭グラビアとなったこちらのグラビア。写真集『明日から。』や『週刊プレイボーイ』のグラビアで見せていた奥ゆかしい表情も、川津明日香の魅力的な側面だと納得はするものの、『ヤンジャン』の底抜けに明るいグラビアに写る屈託のない笑顔は無敵だと、そのハイテンションなカメラワークに何度も頷いた一作だ。

 グラビア、女優のフィールドで、順調に歩を進めるタイミングでの表紙抜擢。乗りに乗った川津明日香の楽しさは、その目に触れて確かめるのがいちばんだ。各電子書籍店にて配信中のデジタル限定 YJ PHOTO BOOK「Long-wished Vacation!!!!!!」に、こちらのアザーカットが収録されているので、楽しい気分になりたいときは、ぜひこの一冊に駆け込んでほしい。

『週刊ヤングマガジン』39号 本郷柚巴(NMB48)/Takeo Dec. 
2021年8月23日(月)発売

 今年の漫画誌グラビアを語るうえで、NMB48・本郷柚巴の存在は外せない。今年4月、高校卒業を機に、アイドルカルチャー誌『BUBKA』で初水着を解禁した後、軒並み各誌でグラビアを披露。特に、自身初の表紙&巻頭グラビアとなったこちらの『ヤンマガ』の衝撃度は大きかった。その注目度の高さは、11月に再び同誌の表紙に登場し、同誌史上初の2号連続表紙の快挙を達成した事実が物語っている。

 NMB48といったらグラビアだ。先日の「2021年注目の写真集5冊」でも、今年NMB48を卒業した白間美瑠の写真集『REBORN』を紹介させてもらったが、グループ在籍時の彼女の活躍から、グループ内でひとつの表現の場が受け継がれていることは、絶えず時代を彩り続けるグラビアらしくて良い。

 12歳でNMB48に加入した本郷柚巴。2021年、キャリアは6年目に突入していた。目標は、選抜メンバー入りと写真集の発売。グラビアが動かす未来の行末を、来年以降も見届けたいと強く心動かされた。

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