燃え殻『これはただの夏』PVに仲野太賀が出演 青羊の「ただの夏」使用したティザー映像公開
燃え殻の小説第二弾『これはただの夏』が7月29日に刊行されることを受けて、同作PVのティザー映像が公開された。
『これはただの夏』は、「この切なさは、事件だ」「大人泣き小説」などと評された小説第一弾『ボクたちはみんな大人になれなかった』刊行以来、4年ぶりとなる小説作品。燃え殻が2年前、人気バンド「けもの」の青羊による楽曲「ただの夏」をライブで聴き、同名タイトルの小説を書きたいと決意したことから執筆したという。
PVには青羊「ただの夏」が使用されており、映像制作は2009年第3 回国際エミー賞コメディ部門グランプリを受賞した『星新一ショートシ ョート』のディレクターのひとりで、NHK『植物男子ベランダー』、『80年後のKENJI 宮沢賢治映像 童話集』などを手がけてきたテレコムスタッフの望月一扶氏が担当。
PVは、映画のトレーラーのように『これはただの夏』のセリフと本文が朗読され、若者が作品世界に迷い込み、彷徨うなかで『これはただの夏』に出会い、「ページの向こう側にボクがいた」と気づくストーリーで、人気実力俳優、仲野太賀が若者を演じている。
燃え殻コメント
『これはただの夏』は売れ行きや批評はあまり気になっていません......とまで、はっきり言い切れないけど、でもやはり基本的に気になってません。自分にとっては間違いなく好きな小説、あとになって振り返ったら、いちばん好きなものになってしまいそうな小説になりました。
『これはただの夏』推薦コメント
大抵の「もう遅い」は、まだ早い。 あの夏、ただ一緒に泣いてほしかったあいつに素直に会いに行けていたらなあ。(はっとり/マカロニえんぴつ vo.gt)
来るとわかっている「終わり」を待つ、甘美で退屈な時間。 雨あがりのような読後感が、夏はまた来ることを教えてくれる。 (岨手由貴子/映画監督『あのこは貴族』ほか)
『これはただの夏』ストーリー概要
その瞬間、手にしたかったものが、目の前を駆け抜けていったような気がした。
「普通がいちばん」「普通の大人になりなさい」と親に言われながら、 周囲にあわせることや子どもが苦手で、なんとなく独身のまま、テ レビ制作会社の仕事に忙殺されながら生きてきてしまった「ボク」。 取引先の披露宴で知り合った女性と語り合い、唯一、まともにつき あえるテレビ局のディレクターにステージ4の末期癌が見つかる。 そして、マンションのエントランスで別冊マーガレットを独り読んでいた小学生の明菜と会話を交わすうち、ひょんなことから面倒をみることに。ボクだけでなく、ボクのまわりの人たちもまた何者かになれず、何者かになることを強要されていたのかもしれない......。
燃え殻プロフィール
1973年生まれ。小説家、エッセイスト、テレビ美 術制作会社企画。会社の休み時間に始めたtwitterの抒情的なつぶやきが注目を集め、WEBで配信された初の小説は連載中から大きな話題となり、2017年刊行のデビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』は大ベストセラーに。同作は2021年秋、Netflixで森山未來主演により映画化、全世界に配信予定。エッセイでも好評を博し、著書に『すべて忘れてしまうから』『夢に迷って、タクシーを呼んだ』『相談の森』があり、この三冊はすべて増刷している。 ■書籍情報『これはただの夏』
燃え殻 著
発売予定日:7月29日(木)
212ページ/判型:46判 厚表紙角背カバー
特設サイト:https://www.shinchosha.co.jp/special/tadanonatsu/