めんくいカメラ、トレーサーバッジ、無人たんさロケット……現実化したドラえもんの「ひみつ道具」たち

現実化したドラえもんの「ひみつ道具」を検証

 言わずとしれた国民的人気漫画『ドラえもん』。ドラえもんが四次元ポケットから様々な「ひみつ道具」を出していくのが、最大の魅力だ。そんなドラえもんの「ひみつ道具」は、時空を超えて現実のガジェットになったものも多い。今回はそんな現実化されたひみつ道具を検証したい。

めんくいカメラ

 被写体の顔を判定し、標準以下だと顔を映さないというカメラである。インスタントカメラ式で、撮影するとすぐに現像される。

 ドラえもんがのび太を撮影すると、顔が全く写らず。一方しずかちゃんは、しっかり顔が写っていた。様子を見たジャイアンも「俺も自信がある」と撮影を要求。のび太は「写るはずがない」と笑うが、ドラえもんが「ジャイアンが怒ったら君も殴られ、カメラもめちゃくちゃにされる」と止める。

 「撮らねえとカメラぶっ壊すぞ」と脅され、のび太が写真を撮ると、ジャイアンの顔がバッチリ写っていた。空気も読めるカメラだったのだ(8巻)

 この「美しいものしか映さない」カメラは、若干形が違うものの、現代のスマートフォンアプリに見られる「盛るカメラアプリ」に通じるものがあるかもしれない。

トレーサーバッジ

 野球部員を集めることになったのび太だが、部員候補の行き先がわからず、右往左往してしまう。するとドラえもんはそれぞれ形の違うバッジを取り出し、のび太に渡す。のび太はそれをジャイアンやスネ夫、そしてしずかちゃんらに配った。誰にどのバッジを渡していたか把握し、レーダー地図で管理するシステムで、これは、現在のGPSシステムと酷似していた。

 のび太はしずかちゃんの行動をモニタリングしていると、ジャイアンと空き地でくっついていることに気がつき、激怒したのび太は抗議に行く。

 するとしずかちゃんは一人で、ジャイアンは土管の中にいただけだった。結局のび太は子供を心配する母親に居場所を教え、監視されたことに気がついた子供たちが激怒。すべてのバッジを取り付けられる復讐を受けてしまった。(9巻)

 昨今はGPSを利用して、友人や家族の現在地を確認するアプリが普及している。トレーサーバッジはその原型とも考えられるもの。そして、のび太がしずかちゃんの位置をモニタリングし、ジャイアンと一緒にいることを察知し抗議に行くシーンに見られるような、GPSを発端としたトラブルも、現代では多々見られる。

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