【漫画】3歩歩くと何かひとつを忘れる少年の恋模様に胸キュン! Twitterで話題の漫画はどのように生まれた?
ーー 一紡くんとお母さんとの過去エピソードがあったり、気持ちの移り変わりや、心の機微が丁寧に描かれていて、キャラクターの魅力がよく伝わってきます。
カワバタオ:人の性格は過去の積み重ねで作られるというのが、自分の実感としてあるので、主人公の過去を描くことは大事にしています。必ずしもいいことばかりではなく、トラウマもあるかもしれないと考え、そういう一面を描くことによって、主人公の気持ちに感情移入してほしかったんです。
ーー意識的にバックグラウンド描いているんですね。作品を描くなかで苦労したことはありますか?
カワバタオ:やはり座っているシーンが多くなってしまうなかで、絵としての楽しさをどう演出するかが大変でした。あとは最初のインパクトというか、Twitter漫画は最初の4ページで読むかどうか判断してしまうと思うので、掴みを大事にしましたね。最初の数ページでどんなキャラクターかわからないまま話が進んでいってしまうと、読み手も誰が何をしているかわからない部分があると思うので。
ーー読者の方の反響はいかがでしたか?
カワバタオ:漫画を描くことは孤独な作業なので、自分で描いていて「これって面白いのかな?」と思ってしまう時もあります。そうしていざ世に出してみた時に、「面白かったです!」とか「いい話でした」と言ってもらえた時に初めて「描いてよかった!」と思えるんです。なのでコメントはあればあるほど嬉しいですね。一番印象に残ったコメントがあって「これは優しい人にしか描けない物語です」とコメントしてもらえた時、自分がそんな優しい人間かどうかわからないんですけど、作品を通して作家の部分まで見てもらえたのは嬉しかったですね。
ーー今後描いてみたい漫画はありますか?
カワバタオ:今はボーイミーツガールのような、男女の交流を描くことが多いのですが、今後は少し方向性を変えて、男同士の友情や部活動など、青春の題材の中でもまだ描いていないジャンルを描いていきたいですね。