『ねことじいちゃん』著者が語る、絵本作家からの影響 「だるまちゃんやからすの兄弟がなんとも可愛かった」

漫画家・ねこまきが絵本から受けた影響
方言を喋る大吉さん(『ねことじいちゃん』6巻奥付より)

ーー『ねことじいちゃん』の聖地巡礼コースですね。ねこまきさんの作品ではキャラクターたちが方言を喋りますが、名古屋で活動されているねこまきさんも名古屋弁ですか?

ねこまき:そうですね、私はぼちぼち名古屋弁です。標準語をうまく使いこなせる自信がなかったこともあり、漫画のキャラクターたちも自然と方言になりました。大吉さんは特に田舎で暮らすおじいちゃんなので、方言の方が似合う気がしました。

『ねことじいちゃん」6巻、p.105より

ーー大吉さんの性格ともマッチしていて素敵です。現実と同じように、二人の住む島も高齢化が進んでいて、悲しいお別れも描いていますが、永遠に続く世界にしなかったのはなぜですか?

ねこまき:はじめは1冊で完結させるつもりだったので、登場人物が年をとることを全く気にせずに描いたんです。まさかこんなに多くの方に読んでもらえる作品になるとは思っておりませんでした……。6巻まで続けることができたのも、本当に読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!

ーー読者の一人としては、大吉さんとタマのお別れがこないことを祈っているのですが……。物語のこれからのことは何か決めていますか。

ねこまき:先のことはまだ何も決めていないです。でも、この漫画を描かせていただけるうちは、大吉じいさんとタマには島でのんびりと永遠の余生を過ごしてもらいたいと思っています。

ーーほっとしました(笑)。最後に今後ねこまきさんが挑戦したいことを教えてください。

ねこまき:各地のSLに乗る旅をしてみたいです。それと、いつか絵本を出版することができたら嬉しいです。もし絵本ができたら、自分たちでアニメーションを作って動画配信もしてみたいねと企んでいます。

■ねこまき(ミューズワーク)プロフィール
2002年より、名古屋を拠点にイラストレーターとして活躍。コミックエッセイをはじめ、犬猫のゆるキャラマンガ、広告イラストなども手がけている。著書には『まめねこ』シリーズ(さくら舎)、『トラとミケ: いとしい日々』(小学館)、『ちびネコどんぐり』(ホーム社)など多数。『ねことじいちゃん』(KADOKAWA)は2019年に映画化された。

『ねことじいちゃん』6巻

■書籍情報
『ねことじいちゃん』6巻
著者:ねこまき(ミューズワーク)
出版社:KADOKAWA
価格:本体1,100円+税
<発売中>
https://www.kadokawa.co.jp/product/321906000834/

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