『ユイカ』、素顔を明かした今思うこと 20歳を迎えて芽生えた覚悟と新曲「おくすり」を語る

『ユイカ』はなぜ素顔を明かした?

 『ユイカ』が、新曲「おくすり」を配信リリースした。彼女にとって新たなチャレンジが詰まった同曲には、どんな思いが詰まっているのだろうか。また、20歳の誕生日である1月12日には実写のアーティスト写真を公開。素顔を見せて活動をスタートさせたことには、大きな反響が寄せられた。こうした新しい活動についても、本人にじっくり語ってもらった。(高橋梓)

20歳の節目で生まれた覚悟と素顔明かした理由「今まで以上に音楽に専念したい」

『ユイカ』(撮影=はぎひさこ)

――メジャーデビューからのこの一年、精力的に活動をされていましたが、振り返ってみていかがでしたか。

『ユイカ』:人生初めてのライブもあったし、アルバムのリリースもあったし、素顔を明かしたし……とにかく目まぐるしい一年でした。気づいたらあっという間に過ぎ去っていた感覚です。

――特に印象に残っている出来事はありますか?

『ユイカ』:やっぱり昨年6月の初ライブ『『ユイカ』1st LIVE「Agapanthus」』が大きいです。顔出しをしようと思ったのもそのタイミングでした。

『ユイカ』1st LIVE「Agapanthus」2024.6.27 at KT Zepp Yokohama【LIVE TRAILER】

――素顔を明かそうと思ったのはなぜだったのでしょうか。

『ユイカ』:ふたつ理由があって。ひとつは、20歳の節目を迎えたから。もうひとつは、覚悟のようなものが芽生えたから。今までは学業優先と思っていた部分があったのですが、初めてライブをしてお客さんの顔を見た時に、「アーティストとして本格的に活動をしていきたい」という気持ちが生まれました。今まで以上に音楽に専念したい、活動の幅を広げたいと思って、20歳の誕生日に顔出しすることを決めました。

――素顔を明かした反響もかなり大きかったですよね。

『ユイカ』:そうなんです。ここまで注目されるとは思っていませんでした。顔を出すことには、すごく不安があったんです。今まで曲を聴いてくれていた人のなかには、きっと“理想の『ユイカ』像”があったと思うんですよね。そこからかけ離れていないか自分ではわからないので、「思っていたのとなんか違った」と言われちゃうかもしれないな、って。でも、皆さんがあたたかい言葉をくれたので嬉しかったです。

――この時代に顔出しをすることには、すごく勇気がいりますよね。

『ユイカ』:めっちゃビビってました(笑)。顔出しをするまでのあいだ、街行く人を見て「あの人が顔出ししたら別に叩かれないだろうな」とか思ったりして、いろんな人を見るようになっちゃったりして。もともと私はすごくポジティブなんですけど、あの時期はネガティブになっていました。でも、皆さんあたたかくて、本当に安心しました。

――10代最後のライブ『『ユイカ』 2nd LIVE「Sweet alyssum」』はいかがでしたか?

『ユイカ』:歌っている曲が10代の時に書いた曲なので、「10代のうちに10代で書いた曲を歌うのが最後なのか……」としみじみしました。特に「ラストティーン」は、19歳の時に書いた“10代の総集編”のような曲なんです。生きてきた19年という時間を詰め込んだ「ラストティーン」を10代で歌えるのが最後なんだと思ったら泣けてきちゃって。とても大切な曲なので、もう二度と10代の自分で歌うことができないと思うと悲しい気持ちでもありました。でも、悔いなくやりきれたので、しっかり次のステージに進めると思います!

ラストティーン / 『ユイカ』【MV】

――そういった気持ちが歌に表れたりもしていましたか?

『ユイカ』:前回の初ライブは「上手に歌わなきゃ!」と思っていたんですけど、今回はそういった焦りはなくて。むしろ、歌いながら「10代を終えて、ちゃんとした大人になるんだよ」と自分に言っているような感覚でした。聴いてくださった皆さんがどう感じたかはわからないけれど、自分では「大人になるんだからもっと頑張ろう」と思えたライブでしたね。

きだから。 / 『ユイカ』【2nd LIVE「Sweet alyssum」】

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