鈴木伸之、音楽を通じて自分のオリジナリティを探す楽しさ 俳優業と共通して大切にするもの

鈴木伸之、オリジナリティを探す楽しさ

芝居と音楽を分けて考えない

鈴木伸之 - フタリノリ / THE FIRST TAKE

ーー2022年にドラマ『自転車屋さんの高橋くん』(テレビ東京系)エンディングテーマ「フタリノリ」を配信リリースした鈴木さん。アーティスト活動をすることになった際のお気持ちを教えてください。

鈴木:もともと17歳のときに、歌のオーディションを受けたことがきっかけで「お芝居の道に進んでみないか」とお声がけをいただき、この世界に入りました。なので、純粋にまた歌わせてもらえるというのは、嬉しいなと思いました。

ーーそもそもお話を受ける以前から、いつか歌の仕事もしたいと思っていましたか?

鈴木:どうなんですかね。でも、もしかしたら思っていたのかもしれません。お芝居を続けていたら、歌える日も来るのかなっていう思惑は、ゼロではなかったかなと。ただ、正直なことを言うと、あまり音楽とお芝居って明確に分けて考えなくてもいいのかなとは思っています。表現するという部分では一緒なので。

ーーなるほど。音楽とお芝居で共通して大切にしていることがあれば教えてください。

鈴木:楽しんで思い切ってやるということですね。きっと、その楽しさが見てくださる人には繋がるのかなと思っているので、その輪が広がっていったらなと。とは言っても、音楽に関しては始まったばかりなので、いろんなことを手探りしている状態なんですけどね。

ーー現段階で、音楽の難しさはどのようなところに感じていますか?

鈴木:初めてレコーディングをさせてもらったときや、役としてではない自分を見てもらうことに対しては変な感じはありました。「こんなに難しいんだ」、「ワンフレーズを何度も録り直すんだ」や「ちょっとした言い回しで聞こえ方が違うんだ」と音楽の深さを感じました。

音楽仕事の日は「8時間前に起きないと落ち着かない」

ーー先ほど、音楽とお芝居を分けて考えていないとお話しされていましたが、ここは違うなと感じている部分はありますか?

鈴木:お芝居は台本があって、しゃべることが決まっていて、髪の毛や衣装なども全部用意してもらえるので、準備をすることが、セリフを覚えることぐらいなんです。なので朝起きて、眠かろうが撮影に行けばできてしまう。それに対して「今日レコーディングをする」という日には、「声出ししなきゃ」「体を起こさなきゃ」といろいろ考えていました。ランニングをしたり、体を起こさなきゃと思った結果、8時間前には起きないと落ち着かないんですよね。

ーー早すぎませんか?

鈴木:もう前日の夜から緊張しちゃうんです。デモを聴いて「このままでいいのかな?」「もっとオリジナリティに寄せたほうがいいのかな?」「自分のオリジナリティって何なんだろう?」って探求し始めるとキリがなくなってしまうんですよ。

ーーそれを探していく作業っていうのは、今のところ楽しいですか。苦しいですか?

鈴木:いろんな方に支えていただいているので、ありがたいことにワクワクしています。たくさん甘えさせてもらいながら、あとはもう出来上がったものを信じて参加している感覚です。

2025年は「両方できたら最高」

ーー2025年は、音楽とお芝居、どちらに力を入れていきたいと考えていますか?

鈴木:両方できたら最高かなと思っていますし、両方で知ってもらえたら嬉しいです。あとは、どちらの活動においても恩返しというか、ファンの方にもチャンスを与えてくださった事務所の方にも「あのときチャンスを与えてよかったな」と思ってほしいです。

ーーありがとうございます。では、まずはお芝居についてお伺いしたいのですが、鈴木さんと言えば、すでに幅広い役柄を演じている印象です。これからやりたいことはなんでしょう?

鈴木:日曜劇場に出たいです。やっぱり、日曜劇場は僕の中で長年愛されるような作品が生み出される特別な枠だと思っていますし、時代を動かすドラマが生まれている印象があるので、もう1度あの場所でお芝居したいですね。

ーー今後こんな曲をリリースしたい、という構想はありますか?

鈴木:世の中に浸透し、愛されるような楽曲、タイトルを言ったら誰もがわかる曲には憧れを感じます。それから、まだ求められている方向性がこれでいいのかというところも模索中なので、今流行りのTikTokで流れるようなキャッチーなかわいい楽曲なども歌ってみたいですし、真反対なロックっぽいやつとかも歌ってみて、どこに僕の魅力があるのか探していきたいです。

ーー先ほど「チャンス」という言葉が出てきました。鈴木さんはこれまでたくさんのチャンスをモノにしてきたのではないかと感じますが、チャンスが巡ってきたときの心構えをぜひ教えてください。

鈴木:僕はもう「やってやるぞ!」って感じですかね。ただ、あんまりチャンスを「これはチャンスだ!」と思い切れていないところもあるのは事実です。なので、音楽でもお芝居でも、もっともっと知ってもらえて、楽曲が育つような方法はないかなと常に考えながら、探していきたいです。そのためには、いただいたものに対してしっかりと形にして、届けていく作業がすごく好きなので、そういうところを大切にする気持ちは忘れないようにしたいですね。

■公演情報
鈴木伸之 1st ライブ『Action』
公演日程:2025年3月28日(金)
開場17:30/開演18:30
会場:Zepp DiverCity Tokyo
出演:鈴木伸之
チケット料金:全席指定8,800円(税別)
※入場時ドリンク代別途600円
チケット購入はこちら:https://e-ticketbook.com/suzuki-action/2501-tb/

■関連URL
鈴木伸之 公式Instagram:https://www.instagram.com/nobuyuki_suzuki_official/

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