SixTONES、“アイドル”と“アーティスト”のバランス 5大ドームツアーで体感する6人の彩り豊かな音楽
1月22日にデビュー5周年を迎えたばかりのSixTONES。1月15日には5thアルバム『GOLD』をリリースし、1月24日からは5大ドームツアー『SixTONES LIVE TOUR 2025「YOUNG OLD」』がスタート。東京ドームを皮切りに、福岡、大阪、北海道、愛知の5都市をまわり13公演が予定されている。
今作は4組のアーティストが楽曲を提供している。湘南乃風による「Fiesta」をはじめ、Kroiによる「Underline」、マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン)による「恋のバタリアン」、さらにLINKIN PARKのコリン・ブリテンによる「WE ARE ONE」と幅広いジャンルからクリエイターが名を連ね、SixTONESの音楽がさらに彩り豊かに、厚みを増している。
昨年は初の4大ドームツアー『SixTONES LIVE TOUR 2024「VVS」』を実現させたSixTONES。その勢いのまま同年5月には『ごぶごぶフェスティバル2024』で初のフェス出演が実現。7月には『Talking Rock! FES.2024』1日目のSpecial Actとして登場。大晦日には『COUNTDOWN JAPAN 24/25』に出演と、様々なアーティストが集まる音楽フェスへ出演し、SixTONESの音楽パフォーマンスを幅広い層に届けた。
その中で、SixTONESはアイドルか、アーティストか、という話題が度々のぼるように、リスナーの捉え方も様々だ。彼らが「アイドル」であることを公言しているのは前提として、そうした声があがるのも無理はない。
そもそも、2020年1月22日にリリースしたデビューシングル表題曲「Imitation Rain」を手がけたのがYOSHIKIということもあり、デビュー当時から異彩を放ってきたSixTONES。静かなピアノの旋律が響く始まりは鮮烈で、音の高低差からも伝わるように歌唱スキルが求められるのはもちろん、表現力やパフォーマンス力でどんな場面であろうとも空気を一変させ、楽曲の世界観を作り、磨きをかけながら披露してきた。
激しいダンスパフォーマンスとともに披露する楽曲もあれば、全編英語詞の楽曲から、みんなが一緒に歌えるような楽曲まで、実に幅広い音楽ジャンルに挑戦してきた。楽曲提供者にビッグネームが連なろうとも、そのインパクトに押されることなく自分たちのスタイルとして歌い上げてきたSixTONESは、彼らにしかできないパフォーマンスでアイドルの枠をも広げてきた印象だ。
ジャンルを問わず音楽への挑戦の間口を広げ、それを2時間ほどのライブに詰め込み、その中には、歌唱力を前面に打ち出したり、重厚な音のバンド演奏をバックに歌い上げるアーティストらしいパフォーマンスもあれば、ダンスやフォーメーションで魅せるアイドルならではのステージもある。そこへグラフィックや映像、時には天井まで使った変幻自在な照明、炎や水、スモーク、様々な機構を駆使したダイナミックな演出とともにパフォーマンスをより魅力的にしてきた。
また、MCコーナーの充実ぶりも彼らのステージの特徴で、ついつい話しすぎてしまい時間が押してしまうこともしばしば。さらには車に乗って外周を周り、様々な座席のファンとコミュニケーションをとるサービス精神も忘れてはいない。
そんな風に、単に歌う/踊るだけではなく、楽曲ごとに目まぐるしく変わる演出や、ファンの持つペンライトも演出の一つとして取り入れるなど、会場をまるごと使ったダイナミックなライブこそSixTONESのステージの醍醐味だ。